[ARION] T.デュソー(pf) / ハイドン;Pfソナタ49番Op.54-3 Hob. XVI:46, 幻想曲 ハ長調Hob. XVII:4, Pfソナタ52番Op.82 Hob. XVI:52
商品コード: 1297-048
商品詳細:テレーズ・デュソー(1939-)はフランス・ヴェルサイユで生まれ、パリ音楽院でマルグリット・ロンとピエール・サンカンに、ドイツでロシアのピアニスト、ウラジミール・ホルボウスキーにピアノを学んだ。彼女はパリ国立高等音楽・舞踊学校、ドイツ、シュツットガルト州立大学芸術で賞を獲得している。1957年に彼女はピアノのARD国際音楽コンクールで一等賞を受賞した。卒業後、コンサート・ピアニストとして国際的なキャリアをスタートし、シャルル・シェーヌのピアノ協奏曲やレオン・モラヴィエフ、 ストローフィ、アンティストロペー、エポードなどの現代作品も演奏している。1987年から1995年まで、セヴェンヌ・フェスティバルの芸術監督を務めた。1988年から2000年の間、彼女は夏の大学で、マスタークラスを米国、ロシア、ドイツ、ウクライナで教えた。彼女の生徒の中には、ピアニストのパトリック・レヒナー、エリフ・シャヒン・ネスウェダ、ニーナ・プレシチェク、ピーター・シェディング、フェリックス・ロマンキエヴィチ、アスル・クルチ 、ソラ・ディーツィンガー、浅野まゆみがいる。デュソーは、チャイコフスキー国際コンクールとホロヴィッツ・コンペティションでも審査員を務めた。デュソーといえばFYレーベルのラモー全集だが、ARIONにも少しの録音がある。時期的にはFYレーベルの前に当たる。中でもハイドンは初入荷の希少盤で今回初めてジャケットを見ることができた。よく演奏されるソナタ2曲と幻想曲1曲の3曲入り構成。ソナタ49番や52番は古くから演奏されているので一度は聴いたことがあるはず。グールドのように飛び跳ねるような表現もあれば、バックハウスのような古典的で重量感にある表現と様々なスタイルで録音されている。デュソーは過度な偏りがなく、美的な表現としている。陰影を意識して演奏し、長調のこれらを単に明るく演出しないようにしている。曲の持つ旋律美を生かしつつ、奥行きを感じさせて曲の持つ意味を表現している。このような偏りの無さこそがデュソーの特質であり、3曲ともそれぞれの性格を加味しながら一番しっくりくるテンポや音色を使い分けている。デュソーにしかない特質は華やぎである。この1点にとどめを刺す。グールド、バックハウスらが逆立ちしても手に出来ない「華やぎ」をデュソーは持っている。当時若手だがそれこそがARIONとFYに録音を残せた理由だろう。
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