[COLUMBIA] L.v.マタチッチ指揮フィルハーモニアo. / ボロディン:「イーゴリ公」~序曲, 行進曲, ダッタン人の踊り, ムソルグスキー:禿げ山の一夜, リムスキー・コルサコフ:ロシアの謝肉祭序曲
商品コード: 1297-034b
商品詳細:マタチッチのロシア作品集仏プレス。SUPRAPHONにも録音のあるマタチッチだが、大手英国レーベルに僅かながらこういった録音がある。西側の指揮者とは一味違った演奏が期待されてのことだろう。実に穏やかな曲の進め方が泰然とした大陸的スタイル。管楽器にたっぷりとソロを歌わせ、あまり派手にオケを鳴らさずとも伝わる伝統の味がある。小細工の無い悠然と構えたオケ。今でこそTV-CMなどで頻繁に耳にするようになり、クラシックファンでなくとも「だったん人の踊り」のメロディーはよくご存じだろう。なお、「だったん人」という表記には翻訳ミスがあったとされ、通称は「だったん人の踊り」だが今は原題の通り「ポロヴェツ人の踊り」として表記される。世界史でいうタタール人の事である。ボロディンの歌劇「イーゴリ公」~編曲された管弦楽作品である。しかし当のボロディンはこの作品を完成させないまま1887年に死去した。友人であるリムスキー=コルサコフとグラズノフの手により完成された。総譜には「このオペラはリムスキー=コルサコフが序幕と第1・2・4幕、第3幕の「ポロヴェツ人(韃靼人)の行進」の編曲されていなかったところを編曲し、グラズノフはボロディンに残された断片を使い、第3幕を構成、作曲し、ボロディンが何度かピアノで弾いた序曲を思い出しながら再構成と作曲をした。」と書かれている。この歌劇を補筆完成させたリムスキー=コルサコフが第2幕の第17曲「ポロヴェツ人(韃靼人)の踊り」、「ポロヴェツ人(韃靼人)の行進」を管弦楽用に編曲し、現在、単独作品のように演奏される曲へ変化した。この2曲に第2幕の第8曲「ポロヴェツ人(韃靼人)の娘たちの踊り」を加えた3曲が組曲のようにも扱われる。マタチッチは序曲--第3幕の前奏曲--ポロヴェツ人の行進--第2幕ポロヴェツ人の踊り--と構成した組曲風ででA面全てを演奏している。このあたりの構成は指揮者次第という事だろう。オペラでポロヴェツ人の踊りは合唱を伴うが、演奏会では合唱のパートを省略することが多い。マタチッチも省略しているが、合唱を含めた演奏をする指揮者もいる。ロヴロ・フォン・マタチッチ( 1899 – 1985)はユーゴスラビア出身の指揮者で日本では特に人気が高い。1956-1958年にはスウィトナーの前任としてドレスデン・シュターツカペレの音楽総監督だった。この時期からEMIへの録音が多くありフィルハーモニア管弦楽団を指揮した録音には名演とされるものが多い。英国系指揮者より大胆な爆演系のスタイルで抜群のリズム感が特徴。モノラルのFCXもぐんぐんと音が前に張り出す素晴らしい録音でモノラル・オーディオファイルプレスといい得る。どれも古典的で第一級の演奏。B面は禿山の一夜。オケがすごい火を噴いてうなる。これぞ音響を使っての迫力ではなく、モノラルの本物のオケによる演出!ドルビーサラウンドも真っ青な大迫力だ。マタチッチの歴史に残る傑作!ステレオは非常に高額!
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