商品コード:1298-053[La Voix De Son Maître] C.シルヴェストリ指揮フィルハーモニアo. / チャイコフスキー:交響曲6番Op.74「悲愴」
商品コード: 1298-053
商品詳細:英国では1957年ALP 1495(モノラル)/1960年ASD 273(ステレオ)で発売された。仏ステレオはASDF 136。モノラルも意外なほどレア。「新世界」もそうだが、シルヴェストリは特にゆっくりとテンポをとる。遅くすればするほどテンションを保つのは難しくなるが、彼の音楽はピンと緊張の糸を張っていて気が抜けない。それで彼の格調高さが出てくる。楽団員泣かせの指揮者だが、フィルハーモニアo.は十分に応えている。銀レーベル内溝フラット盤が初出だが滅多にない。1957年の英国録音なのでステレオも出ている。シルヴェストリならではの独自解釈で決して端正とは言えないがある意味中毒性の強い個性的な演奏である。テンポはまるで一定していない、その時々で好き勝手に動かしていて、真似したくとも誰にも出来ない好き放題、やり放題とも言える演奏。こんな勝手な演奏ができた時代が恐ろしい。内容は濃厚で情緒的である。これを独りよがりと言われても仕方がないほどだが、何故か聴いた後には大きな満足感が得られる不思議な指揮者である。幻想交響曲などではオケが壊れる寸前まで鳴らした爆演をすることでも知られるが、この「悲愴交響曲」ではテンポはとことん弄るが、そこまでの爆演ではない。フィルハーモニアo.がシルヴェストリの思い通りに鳴らなかっただけかも知れない。しかしこの中毒性は正に歌舞伎の大見得であり、これがないシルヴェストリはシルヴェストリとは言えなくなってしまったようである。ルーマニア出身の一匹オオカミ的な指揮者なので批判を恐れない下地があるのかもしれない。他人の目や組織のしがらみからある程度自由な活動が出来た指揮者であり、一種の理想像かもしれない。モノラルはフランス盤で聴くことによりステレオでは得られない濃密なエネルギー感に浸れる!当然ステレオは非常に高額!
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