[DECCA] E.クライバー指揮パリ音楽院o. / チャイコフスキー:交響曲6番Op.74「悲愴」
商品コード: 1299-056pb
商品詳細:珍しいクライバー/パリによる「悲愴」。冒頭から只ならぬ空気が立ち込め、やがて霧の中から浮かび上がるようにゆっくりとオケが動き出し、あのテーマに辿り着く。そこまでの間がまるで他の演奏と異なり、これから何か凄い事が起こりそうな雰囲気。全体的にテンポは遅く、演奏はシンプル。しかし場面ごとに変化するテンポは絶妙で、ダイナミックレンジが関係ない程の名人的オケ捌きが登場。まさに超名演。殆ど入荷の無いレア盤。1954年初出。E.クライバーのチャイコフスキーは最初期の1949年7月に4番の録音がある。オケはどちらもパリ音楽院o.、「悲愴」がカルショウのプロデュースに対し、4番はヴィクター・オロフ。SP期のクライバーを知る人に言わせればLP録音は生ぬるいとなるが、1940年代既にこの現代感覚を先取りして一瞬の隙のない仕上げは見事。息をもつかせぬ緊張感は是非CD時代の指揮者に聴いて欲しい。エーリヒ・クライバー(1890~1956)はウィーン生まれ、第二次世界大戦前にはベルリン国立歌劇場の音楽総監督として、ベルクなどの当時の現代音楽を積極的に紹介。その後ナチと衝突した為、息子カルロスを連れ、南米へと活動の本拠を移した。戦後はヨーロッパ楽壇に復帰したが、ドイツを中心に本格的な活動を始めたばかりの時期に亡くなってしまう。カルロス・クライバーが父の意思を継いでDGGに残した録音の数々はクライバー家の復興を体現した。1949年ー1955年の間にベートーヴェンの交響曲は、第2/3/5/6/7/8/9番の7曲(第8番は第2楽章のみ)のスタジオ録音がある。チャイコフスキーも4/6番の録音があり、ベートーヴェン同様、圧倒的な凄まじさを感じられる名演といえる。古い録音だが音質は問題ない。
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