[PHILIPS] J.クリップス指揮コンセルトヘボウo. / モーツァルト:交響曲録音集-6/交響曲24~26番K.182~184
商品コード: 1299-017
商品詳細:意外に思われるかも知れないが、21番以降を全て録音した指揮者は少なく、まとまったシリーズとして聴ける録音は多くない。クリップス/コンセルトヘボウo.のPHILIPS盤を一通り集めれば後期の全集になる録音としてだけでなく、内容的にもステレオ期の傑作と言っても過言ではない。箱物もあるがレーベルが一世代後になる。バラで8枚を揃えればオリジナルで完結する。名門コンセルトヘボウの音はハイテインクになって新しい時代を迎えたが、客演した巨匠の手に掛かれば'70年代になっても当時の輝きを取り戻し枯れる事はない。老指揮者クリップスの腕は老いてなお冴える。蘭/仏/英、それぞれ音に特徴が出る。1972年6月~1973年9月までの21番以降の録音の一つでバラ8枚のLPで発売された。1970年代における最高傑作である。ヨーゼフ・クリップス(1902 - 1974)はウィーンの生まれの指揮者。弟のハインリヒ・クリップスも指揮者として知られる。1933年にウィーン国立歌劇場の常任指揮者に就任、また1935年にウィーン国立音楽大学の教授に就任した。1938年3月のオーストリア併合の後、オーストリアを去ることを強いられ、ベオグラードに移り、ユーゴスラビアが第二次世界大戦に一時期巻き込まれるまで、地元のオーケストラで働いた。大戦終期には食品工場で働いていたが、「こっそりオペラの稽古をつけたり、プロンプター席に入って指示を出していた」という伝説もある。父親はユダヤ人であるため、ナチスに協力しなかった為、早く楽団に復帰したがウィーン交響楽団首席指揮者に就いたのは晩年の1970-1973年である。角のとれた優美なクリップスとウィーン・フィル(国立歌劇場管弦楽団)の芸風は、英国でも評価され1948年~DECCAへ録音を開始した。しかしプロデューサー:ジョン・カルショウが力を付けてくると、クリップスを高く評価しなかったカルショウに冷遇されるようになり、1963年にサンフランシスコ交響楽団の音楽監督に就任して、DECCAとは疎遠になってしまう。1970年代に入るとPHILIPSに移籍し1972年から1973年までにアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮してモーツァルト交響曲集(第21-41番)を録音した。翌1974年ジュネーヴにて病没。これらのモーツァルト交響曲はクリップスが最後の力をふり絞った渾身の録音であった。これらは今もって高く評価され、クリップスの最後の花道となった。
クリップスの在庫一覧へ