商品コード:1300-031[DECCA] E.アンセルメ指揮スイス・ロマンドo. / ドビュッシー:バレー音楽「おもちゃ箱」(A.カプレ編), 交響組曲「春」(H.ビュッセル編)
商品コード: 1300-031
商品詳細:ドビュッシーは多くの曲を書いているが、実は管弦楽曲は意外に少ない。ラヴェルもそうだが最初ピアノで作曲を行いピアノ版を発表した後、管弦楽編曲という手順をとっていたためと思われる。但しドビュッシーとラヴェルの決定的な違いはラヴェル「管弦楽」の魔術師と呼ばれるのに対し、ドビュッシーは管弦楽を得意としていなかった点にある。その為ドビュッシーの作品を異なる作曲家が管弦楽編曲して発表するという現象が多い。ラヴェルは他人の曲にまで管弦楽編曲を行ったが、そこは個性というのだろう。ここに収録されたバレエ音楽「おもちゃ箱」は全4場からなる子供のためのバレエ音楽である。1913年ピアノ曲として発表した。ドビュッシー自身、管弦楽編曲を予定していて同年に管弦楽版として編曲作業に着手し、アンドレ・カプレと協力して1914年春に全体のスケッチを書き終わらせている。しかしドビュッシーが1918年に没したため、未完に終わり、カプレが残されたスケッチを基に補筆する形で完成させている。この管弦楽版は1920年に出版された為(A.カプレ編)とされる。交響組曲「春」の原曲は、ドビュッシーが20代の時に書いたものだが、現在演奏されるのはドビュッシーの晩年にアンリ・ビュッセルがオーケストレーションを行った版である。元々管弦楽として作曲されたが管弦楽に2台のピアノ、ヴァカリーズの女声合唱が加わるものであった。この版はその後、製本所の火災によって焼失した。しかし、合唱と2台ピアノの版は残っていて、1904年に出版されている。1912年になって、ドビュッシーの指示を受けたアンリ・ビュッセルが、元の合唱部分も管弦楽で奏する形での新たなオーケストレーションを行った。1904年のドビュッシー版は現在では全く演奏されない。したがって、こちらもビュッセル編・交響組曲「春」といタイトルになる。ビュッセルはこれ以前に『小組曲』のオーケストレーションも行っている。アンセルメはドビュッシーを得意としたわけではないが、多くのドビュッシー作品を録音しておりどれも高い評価を得ている。さっぱりとしたスタイルが受けている。この録音にはステレオも存在するがED1のオリジナルは10万円近い高額LPである。
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