商品コード:1301-021[DECCA] J.クリップス指揮ロンドンso. / ハイドン:交響曲92番「オクスフォード」, モーツァルト:交響曲40番K.550
商品コード: 1301-021
商品詳細:クリップスは1947年からDECCAに後期モーツァルト交響曲ををロンドンso.と入れているが、どれも良い。SXLでイスラエルso.を入れたものは驚くほど変わってしまっていたが、LXT 2000番台のものは内容が良い。ステレオ期になって軽快さだけを売りにした録音が多くなったが、モーツァルトとは言え重厚さがまったく消えてしまっては、音楽の基盤が崩れてしまう。古典的な名演として永遠に残るであろう。ハイドンも無難だ。1953年初出モノラルのみ発売。ヨーゼフ・クリップス(1902 - 1974)はウィーンの生まれの指揮者。弟のハインリヒ・クリップスも指揮者として知られる。1933年にウィーン国立歌劇場の常任指揮者に就任、また1935年にウィーン国立音楽大学の教授に就任した。1938年3月のオーストリア併合の後、オーストリアを去ることを強いられ、ベオグラードに移り、ユーゴスラビアが第二次世界大戦に一時期巻き込まれるまで、地元のオーケストラで働いた。大戦終期には食品工場で働いていたが、「こっそりオペラの稽古をつけたり、プロンプター席に入って指示を出していた」という伝説もある。父親はユダヤ人であるため、ナチスに協力しなかった為、早く楽団に復帰したがウィーン交響楽団首席指揮者に就いたのは晩年の1970-1973年である。角のとれた優美なクリップスとウィーン・フィル(国立歌劇場管弦楽団)の芸風は英国でも評価され、1948年~DECCAへ録音を開始した。1949年頃ウィーン宮廷合唱団、管弦楽団と録音したモーツァルト:レクイエムは今もって名盤と名高い。また1950年のモーツァルト:オペラ『後宮からの誘拐』はLPにおける初の全曲録音であった。モーツァルトの交響曲は1949年頃の41番、1951年の31/39番、1953年の40番の4曲をロンドンso.と録音している。これはクリップスがロンドンso.の首席指揮者を務めた1950-1954年と一致していて、最初の黄金時代である。1946年11月にデッカに入社したプロデューサー:ジョン・カルショウが力をつけてくると、クリップスを高く評価しなかったカルショウに冷遇されるようになり、1963年にサンフランシスコ交響楽団の音楽監督に就任して、DECCAとは疎遠になってしまう。1957年4月イスラエル・フィルハーモニーと録音した交響曲第35番「ハフナー」 第41番「ジュピター」がDECCAに入れたモーツァルトの交響曲の最後となった。1970年代に入るとPHILIPSに移籍し、1972年~1973年までにアムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団を指揮してモーツァルト交響曲集(第21-41番)を録音した。翌1974年ジュネーヴにて病没。政治的理由から本懐を遂げることができなかった指揮者だが、ロンドンso.の首席指揮者時代のモーツァルトは是非とも聴いておきたい。尚39番はLXT 2689(31/39番)で1952年に初リリースされていた。40番はハイドンとのカップリングでLXT 2819で出たほか1954年にLW 5287の10"で単独発売された。また1957年頃LXT 5356にてモーツァルト:交響曲39番との別カップリングでも発売された。
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