[COLUMBIA] G.シフラ(pf) P.デルヴォー指揮パリ音楽院o. / リスト:Pf協奏曲1番 変ホ長調 S.124, ハンガリー民謡旋律にもとづく幻想曲 S123
商品コード: 1302-050
商品詳細:ジョルジュ・シフラ(1921-1994)といえばハンガリーで捜索が掛けられウィーンで発見され、半ば強引にパリに連れて来られ、翌月にはその日暮らしだった生活が180度変わり、突然スターの座に昇った超絶技巧を売りにしたピアニストである。1956年11月に初めてパリで録音してから僅かな時期の出来事である。このリスト録音はシフラの得意中の得意であるリスト作品。ハンガリー時代からリスト弾きとしての名声があったからこその録音といえる。シフラの自信タップリの落ち着いてはいるが血気盛んなソロが乗って、成功が約束されたような録音といえる。英国でも様々な共演が行われ、シフラの名声は1960年以前には国際的となった。この名演はいつ聴いてもわくわくさせてくれる仕掛けが施されている。ジョルジュ・シフラの魅力はなんといってもロマ(ジプシー)の家系からくる即興性だろう。ロマ(ジプシー)の血を持つ音楽家は他にもいるが、正当なクラシック・ピアニストとしてメジャーレーベルからレコードを出せる人物はこれまで殆どいない。サーカスでしかお目に掛かれなったジプシーの即興芸がレコードで聴けるようになれば人気が出るのも当然だろう。どんな難曲でも、桁外れの技巧によって軽々と弾きこなす様は、一種のエンターテインメントである。協奏曲ですら、そのジプシーの気分を感じることが出来るのはシフラ以外にはいない。アカデミズムが強い日本のクラシック界ではシフラは好き嫌いがはっきり分かれるピアニストだろう。それは仕方がない事実である。だがそういう個性を持った音楽家である点を理解すれば、また違った聴き方が出来るのではと思う次第。
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