[DECCA] P.マーク指揮パリ音楽院o. / バレエ音楽集/ショパン(ダグラス編):レ・シルフィード, ドリーブ:泉
商品コード: 1303-035p
商品詳細:1958年SXL 2044と同時発売されたモノラル。ステレオは非常に高額な名盤、P.マークの名演の一つ。パリ音楽院o.を振るDECCA録音。モノラルとはいえ、この音楽性の濃さは凄い。SXLでは聴けない濃厚な空気が全体を支配してしまう。現在ではTVCMで御馴染みとなったメロディーがオーケストラ編曲され流れ出す。ノスタルジックな気分と名曲が持つ包容力に包まれる心地好さ。底力のあるLXTサウンドに満たされる喜びが、込み上げてくる。1957年パリで行われた録音ながらステレオが存在することは、当時ステレオ設備が存在しなかった事から英DECCAチームによる器材持ち込み録音であったことが推測できる。英DECCAチームは遠くローマまで器材持ち込み録音を行っていて、慣れていたのだろう。電圧は同じで安定しているのでローマより楽だったとは思われる。1958年にSXL 2044で発売されたステレオは確かに素晴らしい音質である。それなりに高額なLPとして知られる。但しモノラルも勿論水準を超える音質であり、ステレオにはない重心の低いどっしりした音質は聴いていて安心できる。年配の方なら「レ・シルフィード」の冒頭を聴けば反射的にあの胃薬「太田胃散」が浮かぶはずである。当時このメロディーは生涯忘れれないほどの強烈な印象を残した。あれから数十年たった今聴いても美しいメロディーが変わることはない。既にノスタルジーの域に達っしている。バレエ音楽「レ・シルフィード」は実はショパンの作品ではない。1907年にマリインスキー劇場で初演された。フォーキン自身が改訂を重ね、1909年6月 バレエ・リュス第1回公演(パリ・シャトレ座)で第3版を上演してからは現在の形になった。1907年の初演時はアレクサンドル・グラズノフ編曲の以下の4曲(軍隊ポロネーズ--夜想曲ヘ長調--マズルカ作品50-3--タランテラ)に、フォーキンが追加注文したワルツ嬰ハ短調を加えて5曲で上演された。現在ではフォーキン版が使われることはなく、ロイ・ダグラス(Roy Douglas)の編曲の7曲(前奏曲イ長調--夜想曲変イ長調--ワルツ変ト長調--マズルカ作品33-2--マズルカ作品67-3--ワルツ嬰ハ短調--華麗なる大円舞曲)。マークはロイ・ダグラス版に僅かに手を加えた形で演奏している。元々が編曲なので厳格な決まりはなく、録音ごとに多少異なる事が通例である。他にロジェ・デゾルミエールが独自に編曲した稿もあり、編曲者自身の録音も残されている。マークの録音はDECCAでステレオもあることから当曲の名演として名高い。
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