[DECCA] C.クラウス指揮ウィーンpo. / シュトラウスⅡ:作品集2/こうもり, ジプシー男爵, 春の声
商品コード: 1303-022p
商品詳細:この4曲は1950年6月、1950年9月、1951年4月に録音され1952年に発売されたヨハン・シュトラウス作品集である。問題はタイトルのMusic Of Johann Strauss (No. 2)だが、これは同1952年に「ニューイヤー・コンサート」として発売されたLXT 2645の同一シリーズ録音であり、発売は1~2か月ではあるがLXT 2634「Music Of Johann Strauss (No. 2)」が先となった。但し「Music Of Johann Strauss (No. 1)」というタイトルのLPは存在せず、当初「Music Of Johann Strauss (No. 1)」となるはずであったLXT 2645が「ニューイヤー・コンサート」というタイトルで発売した為、先に発売したLXT 2634のタイトルがそのまま残ってしまったという所だろう。何故なら「ニューイヤー・コンサート」は1枚あれば十分でバラ2枚というのは当時あり得なかったからである。発売こそ逆になったがメインはLXT 2645「ニューイヤー・コンサート」で、ちらはそのVol.2という関係が理解されやすいと思われる。こちらは内容や曲数的に「ニューイヤー・コンサート」向きではないという判断だろう。4曲では少ないし、オペレッタからの序曲が2曲入る点も祝祭用とはなりにくい。但し、こちらのLPにはヨハン・シュトラウス2世の肝とも言える2曲の重要なオペレッタが入る。B面には2曲のウィンナ・ワルツ「芸術家の生活」と「春の声」が入り「ニューイヤー・コンサート」よりコアなヨハン・シュトラウス2世に切り込んだ内容になっている。DGGから10"が発売されたリタ・シュトライヒのLPの先頭はこの「春の声」をハイトーンのソプラノで歌い上げた印象深いものであった。クレメンス・クラウスとウィーンは切っても切り離せず、またリヒャルト・シュトラウスとヨハン・シュトラウス・ファミリーの両シュトラウスを得意とするウィーンの音楽家であることはご存知の通り。またニューイヤー・コンサート用LPを初めて録音した指揮者である。当LPはDECCAが始目て発売したニューイヤー・コンサート用LP・LXT 2645から漏れた同時期の録音であり、初代ニューイヤー・コンサート用LPの兄弟とも言えるLPである。2枚揃ってこそ当時の雰囲気が完全に伝わるのではないかと感じる。古い時代のプレスだが音質は非常に良くDECCAのLP最初期の技術の凄さを思い知る事となる。
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