[PAVANE] 堀米ゆず子(vn) J.M.タングイ(fl) J.ウィレミンス(cemb) / バッハ:トリオ・ソナタ集(3曲)/音楽の捧げ物, B.525 他
商品コード: 1303-012
商品詳細:1981年頃のベルギー録音。東京都生まれのヴァイオリン奏者、堀米 ゆず子(1957-)がリーダー的に全体を纏めている。堀米 ゆず子は5歳よりヴァイオリンを始める。久保田良作、江藤俊哉に師事。子供のための音楽教室、桐朋女子高等学校音楽科を経て、桐朋学園大学音楽学部を卒業。1980年、日本人として初めてエリザベート王妃国際音楽コンクールで優勝。以後ベルギーを本拠として国際的な活動を行っている。1981年、芸術選奨新人賞受賞。現在、ブリュッセル王立音楽院客員教授を務める。現代作品に理解が深く、武満徹の未完に終わった「ヴァイオリン協奏曲 ソングライン」は堀米を想定して作曲が続けられていた。ジェイムズ・ディロンのヴァイオリン協奏曲は彼女の手で日本初演された。2012年8月、東京からブリュッセルへ帰国する途上、乗り換えのためフランクフルト空港に立ち寄ったが、その際手荷物扱いで持ち込んだ時価1億円相当のヴァイオリンを税関当局に発見され、押収された。欧州連合(EU)が「職業用具としてEU域外から持ち込む楽器は税関申告をしなくてもよい」と、規則を変えたことでヴァイオリンは返還されたらしい。ドイツの税関当局は同様の差し押さえを多数行ったことで規則が変わったらしい。この録音ではA面の音楽の捧げ物B.1079~トリオ・ソナタが原曲の指定通りのフルート、ヴァイオリン、通奏低音の3人で演奏される。B面の1曲目はト短調の調性のみが記載されたトリオ・ソナタとしている。フルート・ソナタに聴き覚えがあったので、全曲聴いてみたところ、FlとCembのためのソナタ ト短調B.1020であることが判明した。1980年代となっても曲名表記に不足があるのがLPの特徴である。これはフルート・ソナタをトリオ・ソナタに編曲したもの。B面2曲目はオルガンのためのトリオ・ソナタが原曲でこちらもトリオ・ソナタ編曲であるが、B.525は1960年代からトリオ・ソナタ編曲版が存在し録音もあることからすぐに分かった。特にA面はトリオ・ソナタだけで片面を全て使用、ゆっくりしたテンポで演奏される。堀米のヴァイオリンは繊細ながら芯がある存在感を示し、か細い印象の強い日本人女性奏者のイメージとは大きく異なる。フルートはフランス人奏者のジャン・ミシェル・タングイ、チェンバロはジャック・ウィレミンスが担当。よくできたバッハ:トリオ・ソナタ集となっている。古くはないLPだが初入荷の希少盤である。
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