[LUMEN] A.セリエ(pf) / ベートーヴェン:Pfソナタ18番Op.31-3, Pfソナタ8番Op.13「悲愴」, Pfソナタ14番Op.27-2「月光」
商品コード: 1304-061p
商品詳細:ドイツの名匠ピアニスト、アレクサンダー・セリエは1950年代フランスのLumenとClub National de Disquesに数点の録音を残している。そのどれも超が付く貴重品。当社25年の歴史でも初入荷の超希少盤。セリエの師であるギーゼキングは次のような印象深い賛辞を送っている「セリエはピアノのために書かれた偉大な作品を非の打ち所の無い優れた審美眼と深い表現でもって演奏する真摯なピアニストである。彼の演奏に耳を傾けるときはいつも本物の音楽を聴いているのだという至福に満たされる(1956年7月)」とClub National de Disques:CND 48のジャケット裏に掲載されている。当時アレクサンダー・セリエがどの程度の名声を誇ったか不明だが、今となっては遥か雲の上の名人。セリエはフランス系ドイツ人で1924年ドイツ・ザールブリュッケン近郊のザールロイス(Saarlouis)生まれ。ザール音楽大学でW.ギーゼキングに師事。またE.フィッシャー、W.ケンプなどにも学んでいる。1953年にはミュンヘン国際コンクールにて優勝しているが、ソリストとして活動をすることはなかったようだ。1950年代中期からはザールブリュッケン音楽院で長く教授を務めた。名前のセリエは正確さを欠き、ゼロエまたはゼラエが現地での発音に近いらしいが、ここまでセリエできてしまっているので当社ではセリエで統一する。この録音時セリエはまだ30歳を超えたばかりであった。既に達観したかのような自然体の演奏は巨匠たちからの教えの賜物か。余計な音がなく、シンプルな中から滲み出る滋味は格別。リステンパルトとの3点のモーツァルト協奏曲も素晴らしいが、これはベートーヴェン録音で、セリエ唯一と思われる。改めてアレクサンダー・セリエの芸術に触れる喜びを噛み締める時を得た。
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