[La Voix De Son Maître] P.トルトゥリエ(vc) H.メンゲス指揮フィルハーモニアo. / チャイコフスキー:ロココ変奏曲Op.33, サン・サーンス:Vc協奏曲1番Op.33, フォーレ:エレジーOp.24
商品コード: 1304-040
商品詳細:1955年頃ロンドンでのモノラルの英国録音。トルトゥリエのドヴォルザークは、プレスも比較的多いが、このサン・サーンス、チャイコフスキーは希少。盤の音は力強く、やわらかいトルトゥリエのVcの音は過不足なく再現される。太く、優しい音はある程度音が良くないとつまらないが、この盤は心配ない。彼の温かく雄大な力強いオリジナルならではの音がたっぷりと満喫できる。安価なステレオ針でも十分だ。英国ALP 1336はプレスが少なく、仏FALP 461も少ない。フランスジャケはカッサンドル工房の秀逸なデザイン。ポール・トルトゥリエ(1914 - 1990)はパリ生まれ。6歳よりチェロを始め、パリ音楽院でチェロをジェラール・エッカンに師事、作曲と和声も学ぶ。インタビュー形式の自伝『ポール・トルトゥリエ チェリストの自画像』(音楽之友社 ISBN 978-4-276-20368-6)によれば、長年にわたる母親の熱心な励ましがトルトゥリエを支えたという。1930年、16歳でパリ音楽院チェロ科を1位で卒業。同年12月にはデビュー・リサイタルを開く。パブロ・カザルスに師事したとよく書物などに書かれるが、影響は多分に受けたものの直接習ったことはないとトルトゥリエ自身によって語られている。1935年、パリ音楽院作曲科を1位で卒業。以降、モンテカルロ国立歌劇場管弦楽団、ボストン交響楽団、パリ音楽院管弦楽団の首席チェロ奏者を歴任した。1947年、トーマス・ビーチャム指揮アムステルダム・コンセルトヘボウ管弦楽団およびロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団の演奏会で独奏者として活動開始。1950年、カザルスを音楽監督として開催されたプラド音楽祭に参加、チェロ・パートのトップを受け持った。1950年代からEMIと契約、多くの録音を残した。1990年、パリ郊外のピラルソー音楽学校で心臓発作のため没。チェロにもたれかかったまま亡くなったという。この柔らかい音がよく出ている1950年代中期こそトルトゥリエの黄金期といえる。
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