[La Voix De Son Maître] R.ファザーノ指揮ヴィルトゥオージ・ディ・ローマ E.マラノッテ, F.グッリ(vn) B.マッツァクラティ(vc) G.アネッダ, F.コルナッチア(mando) / ヴィヴァルディ:協奏曲集(4曲)
商品コード: 1304-034
商品詳細:ファザーノ/ローマは伊バロックで最高レベルの評価を持つ団体。イ・ムジチも良いが、古典的な魅力はこちらが上。単に爽やかな演奏というだけでなく、悠久の時を感じる歴史という深みが演奏に根付いている。新しさだけでなく、古き良き伝統を同時に現代に伝える。例えばヴィヴァルディの「四季」を聴けば解る。'50年代ヴィルトーゾ達と共通したものが見えてくるはず。このモノラルの力強い芯のある音が圧倒的。この音で不満な方はいないはず。4曲中A面の2曲目とB面の2曲目の曲目の特定が完全ではないがもし誤りがあればご指摘いただけると幸いです。ご存じの方がいらっしゃれば情報をいただけましたたらすぐに反映できます。1950年代の曲目表記は調性のみの表記なのでヴィヴァルディでは特に苦労している。尚ドイツの作家ヘルマン・ヘッセは音楽にも精通していて、R.ファザーノ指揮ヴィルトゥオージ・ディ・ローマの演奏を実演で聴いており、感動を受けたことを著書「ヘルマン・ヘッセと音楽」の中で書いている。---これは私がこれまで出会った最も完全なアンサンブルです。ミュンヒンガーも頑張っていますが、到底この域には達していません。今夜のプログラムはすべてヴィヴァルディです--と1956年にサン・モリッツで行われた演奏会での感想を述べている。レナート・ファザーノ(1902-1979)はイタリア・ナポリ生まれの指揮者、音楽学者であり、特に18世紀のイタリア作品に深い関わりを持っていた。1941 年に室内オーケストラ Collegium Musicum Italicum(1947-52)を設立し、後にI Virtuosi di Roma(ヴィルトゥオージ・ディ・ローマ・1953-)と改名した。この小さなオーケストラはイタリアのバロック音楽の普及に貢献した。コレッリ、ヴィヴァルディ、ペルゴレージ、バルダッサーレ・ガルッピ、アレッサンドロ・マルチェッロ、ジョヴァンニ・パイジエッロなどの作曲家の作品をヨーロッパで幅広く指揮した。さらに、1957 年に「ピッコロ テアトロ ミュージカル イタリアーノ」を設立。1971 年、室内オーケストラ「ヴィルトゥオージ ディ ローマ」とチェリストのラドゥ アルドゥレスクとともに南部アフリカを巡るツアーを実施し、好評を博した。ヴィルトゥオージ ディ ローマの音楽的なアプローチは、アンジェロ・エフィリキアンによって以前に設立されたイタリアの弦楽アンサンブル、スクオラ・ヴェネツィアーナから来ている。グループのほぼ全ての楽器演奏者の教師であったヴェネツィアのヴァイオリニスト、ルイージ・フェッリ(1903 ~ 1975 年) の教育的監督のもと、ヴィルトゥオージ ディ ローマ は常にレナート・ファザーノと演奏した。レナート・ファザーノは、1979 年に亡くなるまで一貫してこの立場を展開した。彼のバロックの文体概念は、カール・ミュンヒンガーを中心としたドイツ学派の公準から完全に切り離されたイタリア独自のものであった。最初の録音は米DECCAに1951年頃ヴィヴァルディの作品を録音。その後1955年頃からEMIに移籍し「イ・ムジチ」より以前から欧米全域にイタリア・バロックを広めた。これは1957年頃EMI系で発売された録音で、同じローマで1951年発足の「イ・ムジチ」とは音楽性が大きく異なる。明るい「イ・ムジチ」に比べ「ヴィルトゥオージ ディ ローマ」はラテン気質ではあるが明るさを全面に出した団体ではない。1980年、ファザーノの死後、当初の編成は2つのアンサンブルに分裂した。1つは「イ・ヌオーヴィ・ヴィルトゥオージ・ディ・ローマ」で、常に指揮者なしで演奏した。もう1つの「ボッケリーニ・アンサンブル」は常にルーマニアのオクタヴィアン・アンヘルの音楽的指揮の下で演奏した。後者のグループはすぐにI Solisti Italianiと改名した。
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