[COLUMBIA] W.マウツジンスキ(pf) / ブラームス:ヘンデル変奏曲Op.24, 間奏曲Op.118-6, 狂詩曲Op.79-2
商品コード: 1305-031
商品詳細:ヴィトルト・マウツジンスキ(1914-1977)はワルシャワ生まれのピアニスト。ワルシャワ音楽院でフェルッチョ・ブゾーニ門下のユゼフ・トゥルチンスキに師事した。1936年には、元ポーランド共和国首相で19世紀ロマン派ピアニストの黄金時代を知るイグナツィ・パデレフスキの薫陶も受けた。1937年に開かれた第3回ショパン国際ピアノ・コンクールで第3位に入賞した実力派である。パリ音楽院に留学してイシドール・フィリップやマルグリット・ロン等の教えも受けている。また、パリではフランスのピアニストであったコレット・ガヴォー(Colette Gaveau)と結婚している。ショパン直系の指導とパリ音楽院の両方を身に付けた本物の実力派。1940年パリ・デビューし、同時期に仏COLUMBIAと契約。1945年、戦争が終わると拠点をスイスに移し、ロンドン・デビューを行うなど国際的な活躍をするようになり、1958年にはポーランドに20年振りに帰還している。1960年には、ワルシャワで開かれたショパン生誕150年祭で18回のコンサートを行って大評判となり、ワルシャワ・ショパン協会の名誉会員に選ばれ、1960年よりショパン・コンクール審査員となる。ショパン弾きとして知られる。ポーランド風の暗調で湿った空気感が個性。味わい深さは格別。年齢を重ねるほどに愛着の湧く1枚になるだろう。1961年に来日し、日比谷公会堂でソナタ2番他を演奏したらしい。正にポーランド人の血が直接伝わってくるようなショパン弾きである。これは1956年パリでモノラル録音されたブラームス作品集。協奏曲1番は1953年頃に録音していたが独奏曲集はこれが唯一と思われる。よく知られた「ヘンデル変奏曲」を中心とした3曲入り。気負いなく自然体でさらりと弾いて少し肩透かしを食うが情感タップリのブラームスも困る。テンポは遅くロマン派作品特有の淀みが全くなく聴きやすい。割りと音符に忠実で勝手な解釈は感じない。濃密な個性はないが、嫌味の無さが個性か? 1970年代初期に故国のポーランドMUZAにヘンデル変奏曲の再録音があった(SXL 0688)。しかし1977年に亡くなった事から早い時期に現役引退したものと思われる。COLUMBIAレーベルに少なからぬ録音を残した大物である。カッサンドル工房のデザインのジャケットが秀逸!かなり希少なLP!
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