[ETERNA] M.シェルツァー(vn) H.ブロムシュテット指揮ドレスデンsk. / レーガー:Vn協奏曲Op.101
商品コード: 1307-032t
商品詳細:マックス・レーガー(1873- 1916)はドイツの作曲家・オルガン奏者・ピアニスト・指揮者・音楽教師。ドイツでは後期ロマン派の重要な作曲家として位置付けられている。レーガーは、自作をベートーヴェンやブラームスの伝統の一部と見做していたが、その作品は、しばしばこれらの作曲家の古典的な構成と、フランツ・リストやワーグナーの拡張された和声法や、バッハの複雑な対位法に組み合わせたものとなっている。レーガーのヴァイオリン協奏曲イ長調作品101はライプツィヒにて1908年に完成された。初演は同年10月15日、ゲヴァントハウスにてアンリ・マルトーのヴァイオリン独奏、アルトゥル・ニキシュの指揮により行われ、レーガーは本曲をマルトーに献呈した。オルガン作品で名を馳せたレーガーらしくオルガン的雰囲気の牧歌風に曲が始まる。オーケストラ部は重厚で作品としての完成度は高い。第1楽章がおよそ30分弱と長く、A面を全て使う。オルガン作品を上手くオケ作品に編曲した印象を受ける。しばらくしてヴァイオリン・ソロが弱い重音を伴って出て来る。しばらく平穏なメロデイーが続き、平和な気分の起伏が繰り返され、曲は少しずつ熱を帯びてくる。録音は多くないのでシェルツァーの録音は重要なLPの一つだろう。ライプツィヒで作曲され、ゲヴァントハウスにて初演されたETERNAに所縁の作品である。長大な作品だが退屈する曲ではない。それは演奏が良い事が理由だろう。オケはブロムシュテット指揮ドレスデンsk.である。レーガー:Vn協奏曲の最も信頼できる録音とみて間違いない。ヴァイオリンのマンフレッド・シェルツァー(1933-2013)はドレスデン生まれ。ドレスデンsk.の団員であった父親からヴァイオリンのレッスンを受け、17歳のとき、当時ルドルフ・ケンペがカペル・マイスターだったドレスデンsk.に入団した。20歳のときベルリン・コーミッシェ・オペラノコンマスに就任。1973年から1975年まで、ライプツィヒのゲヴァントハウス管弦楽団のソリスト兼初代コンサートマスターを務めた。彼はドレスデン室内管弦楽団とベルリン・ヴィルトゥオーゾの創設者兼指揮者となる。1976年にドレスデンの「カール・マリア・フォン・ウェーバー」音楽大学の教授に任命された。ETERNAのヴァイオリン奏者といえば真っ先にカール・ズスケが上がるが、シェルツァーがその次のグループでは先頭を走っている。それは録音の多さからも理解される。シェルツァーは弦楽四重奏団のようなグループには属さず、あくまでソリストとして活動を継続した。楽器の街で知られるマルクノイキルヒェン国際楽器コンクール名誉会長を務める。カール・ズスケと芸風は異なるが、いかにも東ドイツ的なスタイルを持つ奏者である。このLPは特に珍しい。
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