[DECCA] C.カーゾン(pf) H.クナッパーツブッシュ指揮ウィーンpo. / ブラームス:Pf協奏曲2番Op.83
商品コード: 1308-055p
商品詳細:1958年モノラルのみの発売、レア盤。カーゾン/クナと言えばSXLで協奏曲は皇帝が思い浮かぶが、この曲は知られていない。モノラルだからと侮ると大変な損失、これはステレオなどお呼びでなく凄いクオリティの録音。モノラルも頂点を迎え、これで何故ステレオが必要か?クナ/ウィーンもワーグナーの様で凄いが、それに対抗したカーゾンも負けじと真っ向かから勝負、競演の醍醐味が味わえる。それでいてトータルで一つの美術品のような完成度。これぞ本物の協奏曲演奏!クリフォード・カーゾン(1907 - 1982)はロンドン出身。「ペルシャの市場にて」などで有名な作曲家、アルバート・ケテルビーの甥である。王立音楽アカデミーに学ぶ。1923年にプロムスで公開デビューを果たした。1928年から1930年までベルリンに留学してアルトゥール・シュナーベルに、その後パリに留学してワンダ・ランドフスカとナディア・ブーランジェにも師事。英国きっての古い時代のピアニストである。カーゾンのスタイルはいかにも英国紳士風であり、DECCAのプロデューサーのジョン・カルショウからの信頼も厚かったらしい。ジョン・カルショウはカーゾンを尊敬していたという。録音嫌いだったために、残された数少ない録音は一枚一枚が貴重な宝物といえる。1949年9月のジョージ・セル/ロンドンpo.とのベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番『皇帝』がDECCAでの最初のLP録音と思われる。ドイツ=オーストリア系の作品を得意とし、乱造をせず、録音は非常に丁寧に行った事が窺える。これは1957年10月にウィーンにて大物指揮者ハンス・クナッパーツブッシュとの共演となったモノラル録音。1957年6月には同じメンバーでベートーヴェン:ピアノ協奏曲第5番『皇帝』のDECCAで初のステレオ録音を行いベストセラーLPとなった経緯がある。1954年ベートーヴェン:ピアノ協奏曲4番がクナッパーツブッシュとの最初の録音。クナッパーツブッシュとはこの3曲が全てと思われる。オケの勢いは流石に素晴らしく、クレメンス・クラウスと同格といえる。ブラームスのピアノ協奏曲2番は最初にバックハウス/シューリヒトが録音した。カーゾンはDECCAで2回目の録音となったが、クナッパーツブッシュという強力な指揮者を得て、完成度の高さはバックハウス/シューリヒトにも全く引けをとらない。カーゾンのソロにはバックハウスにはない独特のリズム感があり、名演とされるバックハウス/シューリヒトとの聴き比べも面白いだろう。
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