商品コード:1316-030n[MELODIYA] W.フルトヴェングラー指揮/ ベートーヴェン:交響曲6番「田園」
商品コード: 1316-030n
商品詳細:フルトヴェングラーによる第二次大戦中の「田園」である。大戦中のフルトヴェングラーについては、どの音源も特殊な空気感を持っているが、当「田園」も例外ではない。1944年という終戦間近の影響もあってか、とても標題のようなのどかな田園風景とは別物である。特に3、4楽章は恐ろしいまでに鳴り響いており、爆弾が投下された田園のようである。1944年1月30日、ベルリン・フィルが本拠地としていた旧フィルハーモニーが連合軍の爆撃で大破し、ベルリン国立歌劇場、大聖堂、劇場だったアドミラル・パラスト、旧フィルハーモニーの近くのベートーヴェン・ザールなど、演奏会場を転々としていた。最終的に定期公演は会場を国立歌劇場に移して行われた。「田園」はこの時1944年3月20-22日の演奏で、フルトヴェングラーの7種ある「田園」の中でも最も劇的で凄絶な演奏として有名。当日の演目は、ウェーバー「魔弾の射手」序曲、ラヴェルの「ダフニスとクロエ」で、いずれも録音が残っている(「ダフニスとクロエ」は第1組曲の方は断片のみ)。会場の外は連日の空襲で瓦礫が散乱していたらしい。恐ろしくゆっくりしたテンポで進み、最終楽章で一気にテンポを加速させ盛り上げる起伏の激しいフルトヴェングラー的手法が使われた「田園」。トータルで43分を超える放送録音で戦時中のマグネットフォンという方式で録音され、SP発売はされなかった。ソ連軍がベルリン撤収時に接収した音源である。
フルトヴェングラーの在庫一覧へ