商品コード:1316-028n[MELODIYA] A.ヴェデルニコフ(pf)/ プロコフィエフ:キージェ中尉, Pf協奏曲4番
商品コード: 1316-028n
商品詳細:B面にアナトーリ・ヴェデルニコフがピアノ・ソロをとる、レオ・ギンズグルグ指揮国立放送so.によるPf協奏曲4番が入る。1960年発売の最初期モノラル録音。バッハ弾きで知られるヴェデルニコフも最初からバッハを録音していたわけではなく、他のロシア勢と同様にプロコフィエフの録音がある。これはヴェデルニコフの2枚目のリリースで、最初はドビュッシーの練習曲集という確かにMELODIYAでは変わり種ではある。ロシアンスクール生としてプロコフィエフが弾けなければスクール生とはみなされない所があるのかもしれない。Pf協奏曲4番は冒頭から技巧的なソロが展開する曲で、隻腕のピアニスト、パウル・ヴィトゲンシュタインの委嘱で作曲されたピアノ協奏曲。ピアノ独奏は左手のみで演奏される、いわゆる「左手のためのピアノ協奏曲」の一曲である。初演はプロコフィエフ死後の1956年9月5日に、ドイツ人奏者ジークフリート・ラップのピアノ、マルティン・リッヒ指揮のベルリン放送交響楽団(現ベルリン・ドイツ交響楽団)によって西ベルリンで行われた。ラップは第二次世界大戦でヴィトゲンシュタインと同様に右手を失ったが、やはり同様に左手のみでピアニストとしての活動を続けようとしてレパートリーを探していたところ、たまたま作品目録でこの協奏曲の存在を知り、プロコフィエフの未亡人ミーラに連絡して楽譜を入手し、初演に至った。ヴェデルニコフが何故このような特殊な曲を選んだのかは不明。ヴェデルニコフの珍録音といえるだろう。A面はヴェデルニコフとは全く関係のない交響組曲「キージェ中尉」。こちらはN.アノーソフ指揮ソビエトso.の演奏になる。この曲は1933年にベルゴスキノ映画製作場(現ベラルーシ・フィルム)からの依頼により、同名映画のための音楽を作曲したが、映画が公開された1934年に演奏会用の交響組曲を作った。単なる抜粋ではなく、主題の組み合わせや、オーケストレーションの変更を含むものであり、プロコフィエフ自身は映画音楽を作ることよりも苦労したと語っている。同年に初演された。映画は、ロシア皇帝パーヴェル1世のもとで起こった、実は存在しない「キージェ中尉」を巡る珍事件の数々を描いた、風刺的・喜劇的な内容のもの。ロシアの作家ユーリイ・トゥイニャーノフの同名小説(ただし、元々のタイトルは『キージェ少尉』Подпоручик Киже)に基づいているが、映画化に際してトゥイニャーノフ自身が脚色している。この映画の仕事と前後して、プロコフィエフは亡命生活を終えてロシアへの復帰を果たしている。プロコフィエフとしては一般向けの難解ではない作品の一つ。プロコフィエフというだけで関連のない2曲がカップリングされた1960年発売のLP。
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