商品コード:1316-009[Disques A Charlin] W.v.カラヤンEns.(org) / バッハ:フーガの技法
商品コード: 1316-009
商品詳細:オルガンを主体で演奏されたフーガの技法は多いが、恐らくこれはトップ3に入ると信じる。モーツアルテウム大ホール所蔵の2台のポジティフorgとコントラ・ポジティフorg(contrepositif Walcker)との3台のオルガン合奏で演奏される。3台目はWalcker氏制作のポジティフorgらしい。単純なオルガン・ソロによる演奏ではない。ザルツブルク・モーツァルテウムの大ホールで録音されている。3台とも小型の移動式オルガンで手動のパイプオルガン。音色の美しさが際立っている。さすがシャルランの録音は企画段階から抜きん出ている。普段オルガンをあまり聴かれない方の中には、うるさいからという理由もあると察するが、ポジティフorgは大音量が出せないのでうるさくはない。この演奏に関してはうるさく感じることはないだろう。演奏はヴォルフガング・フォン・カラヤン・アンサンブルで3人のオルガン奏者からなる。リーダーのヴォルフガング・フォン・カラヤンは指揮者カラヤンの2歳年長の兄である。ヴォルフガングは幼い頃からオルガニストとしての教育を受ける傍ら、ウィーン工科大学の電気工学科を卒業し、自然科学の経歴を歩み、ザルツブルクで応用物理学研究所を運営した。1950年、ハンス・アンドレーエと妻のヘディ・フォン・カラヤンとともに「ヴォルフガング・フォン・カラヤン・オルガン・アンサンブル」を結成し、世界各地へ演奏旅行に出た。ヴォルフガングとヘルベルトの兄弟はあまり仲が良くなかったらしく、特にヘルベルトは兄の妻ヘディに対して強い嫌悪感を抱いていたという。ヴォルフガングも弟ヘルベルトとは対照的に隠遁的な生活を好み、一匹狼のような生涯を送ったと言われている。Disques A Charlinに数点の録音を残すだけである。このポジティフorg三重奏による「フーガの技法」が最も知られている。3人のパートまで記載されていないが、ヴォルフガングが3台オルガン用に編曲した演奏である。録音は1963年6月で勿論アンドレ・シャルラン本人が行った初期録音である。ライナーノーツはDF時代からの盟友であるカール・ド・ニが書いている。デザインはアトリエ・ジャド(Ateler Jade)による。3台オルガンによる演奏は初の試みであり、その後他社による録音はない。事実上ヴォルフガング・フォン・カラヤン・アンサンブルの専売特許となったようである。「フーガの技法」の演奏史に燦然と輝く永遠に残る名演である。ワンポイントマイクで録られたシャルラン録音の素晴らしさも特筆できる。本物の音質の良さという概念の見本である。多くの新興レーベルが高音質を謳っている。一聴広がりがあり、すっきりクリアーな音だが、シャルラン録音と比較すればどこかに不自然な加工が加えられていることがわかる。食べ物でいうならシャルランのワンポイントマイク録音は完全な無添加と例えられる。
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