商品詳細：エール・ド・クール(仏語:Air de cour)は直訳すると「宮廷歌曲」、16世紀後半～17世紀前半の約1世紀にかけて、フランスの宮廷を中心に愛奏された声楽曲の総称。世俗的な歌詞から、はたまた聖書詩篇のパラフレーズに至るまで、その内容は幅広く、言語も仏語を中心に、伊・西語にも名歌が誕生した。発祥当時は重唱(合唱)が主流だったが、次第にリュートの伴奏を伴った独唱スタイルに変遷。旋律は比較的シンプルだが、詩の韻に合わせて拍子が頻繁に変化する。宗教曲にも世俗曲にも振り切らないジャンルレスなものゆえに、今日でも演奏機会はかなり稀であるが、この言葉のリズムの多彩な変化に対する繊細な感性や、手の込んだ美しい装飾は、ルネサンス期から抜きん出てきたフランス独自の特性ともいえ、バロック音楽を紐解く上で欠くことのできない重要な楽曲群。古楽の案内人コンチェルト・ヴォカーレ、R.ヤーコプスの誘いに乗って、フランス・バロックの更なる魅力を探す旅に出よう。(KT)

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