商品コード:1335-057p[ASTRÉE] J.サヴァール(バス・ヴィオール)/ アントワーヌ・フォルクレ:ヴィオールのための第1, 2組曲
商品コード: 1335-057p
商品詳細:ジョルディ・サヴァールは1941年スペイン生まれのガンバ奏者。正しくはザヴァーリ。バーゼル・スコラ・カントルムでヴィオラ・ダ・ガンバを学ぶ。1974年にオリジナル楽器使用のエスペリオンXX(現エスペリオンXXI)を設立。1987年に声楽アンサンブルのラ・カペイラ・レイアルを、1989年にはコンセール・デ・ナシオンを設立。ルネサンスやバロックなどの作品を得意とする。フォルクレの組曲は小型のバス・ヴィオール(ガンバ)を想定して作曲されており、ここでは旋律演奏と相性の良い1697年製の小型のバス・ヴィオール(リラ・ヴィオル)を用いる。ガンバよりやや小さく、弦の数が多い特殊な楽器。興味深い音である。当番号は長岡鉄男外盤A級セレクションの108番にあげられたLPでアントワーヌ・フォルクレ( 16712 – 1745)はフランス盛期バロック音楽の作曲家。マラン・マレとともにフランス・ヴィオール界のヴィルトゥオーゾの双璧と呼ばれた。マラン・マレが「天使のようなマレ」と呼ばれたのに対して、フォルクレは表現衝動に富んだ鬼気迫る演奏から「悪魔のようなフォルクレ」と呼ばれた。このような評価は、フォルクレの気性の激しさをも暗示している。サヴァールがヴィオールという楽器の存在を多くの録音で知らしめたことによりマラン・マレやアントワーヌ・フォルクレのようにこれまで全くしられることのなかったフレンチバロックの作曲家たちがクローズアップされることとなる。正にヴィオール音楽の立役者と言ってよい音楽家!16世紀後半の音楽の演奏において、アンサンブルの中で装飾を加えていくうちに、書かれた声部から離れて自由に演奏する傾向が生まれ、このような演奏をalla bastardaと呼ぶようになるが、その中でリュート、ハープと並んでヴィオラ・ダ・ガンバが主導的な役割を持つようになり、この用途のために使われたヴィオラ・ダ・ガンバがヴィオラ・バスタルダ(イタリア語)である。通奏低音では無く、ある程度、旋律や即興演奏を演奏できるヴィオラ・ダ・ガンバであり、小型でテナーでもなく、バスでもなく、ちょうどその両者の間の大きさである特殊なヴィオラ・ダ・ガンバである。これを英語で「リラ・ヴァイオル」と呼んだ。フォルクレの組曲はこのヴィオラ・バスタルダ/リラ・ヴァイオルを念頭に作曲された作品らしい。現在ヴィオラ・ダ・ガンバとヴィオールという言葉が混在で使用されているが、両者は同じもので、ヴィオラ・ダ・ガンバはイタリア語でに日本ではイタリア語で統一されている。ヴィオールはフランス語でフランス作品やフランス製LPのジャケットにはヴィオールと表記される。英語ではヴァイオル、ドイツ語はガンベと国ごとに異なる表記が事を複雑にしている。なお現代ではヴィオラ・ダ・ガンバといえばバス・ガンバを指すが、ASTRÉEのような古楽レーベルではガンバの種類も表記しているので、ジャケット表記がバス・ガンバの場合はバス・Gamb、またはバス・ヴィオールと表記している。
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