商品コード:BOX-1639[米ANGEL] H.v.カラヤン E.シュヴァルツコップ(s)/ バッハ:ロ短調ミサB.232(全曲)
商品コード: BOX-1639
商品詳細:録音は1952年11月2~5、7日、ウィーン楽友協会ホール。但し独唱と二重唱は同年11月23~30日、翌'53年7月14日ロンドンのアビーロード・第1スタジオでフィルハーモニアo.と録音され、その2つが合わさったのが当プレスらしい。(独唱と二重唱はどちらの場所での録音か不明)通常の方がカラヤンの持つイメージを根底から覆す熱気。そして、凄い集中力を内包した演奏。ほの暗い合唱が、いかにもモノラル的で、軽くなってしまった近年の録音を考えると、合唱一つにも魂が入っている。カラヤンの演奏というよりウィーン学友協会ホールでの録音であるということが重要である。バッハの大型宗教作品は教会で録音されるケースが多いが、通常、交響曲などを演奏する場所であるウィーン学友協会ホールの「黄金のホール」は毎年元日に演奏されるニューイヤー・コンサートと同じ場所であり、ここの響きも特別素晴らしい。長すぎない残響が合唱をリアルに捉え、残響過多になりやすい教会とは違った雰囲気を出している。ウィーン楽友協会合唱団による合唱で、カラヤンがベルリンで録音する際にもわざわざベルリンまで呼び寄せていた格式高い合唱団である。このオケとこの合唱団でなければ出せない重厚でほの暗く、適度に重苦しい気分がこの録音の最大の特長である。圧迫を感じるほどの胸苦しい冒頭の合唱はこの録音でしか出せない世界であり、近年のピリオド奏法とは対極の世界である。合唱に続く恭しい器楽とシュヴァルツコップとへフゲンのデュオは古めかしいの言葉では片づけられない当時の洗練が感じられ、歌手の力量がなせる美学であることを感じていただきたい。確かに全体に古いタイプの演奏だが、もう再現不可能な時代の頂点を感じさせる名演である。
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