商品コード:1109-048p[VÉGA] Y.ロリオ(pf)/メシアン:独奏Pfのための組曲「幼な子イエスにそそぐ20の眼差し」1944
商品コード: 1109-048p
商品詳細:メシアンの大作「幼子イエスにそそぐ20の眼差し」、古くはベロフ、P.ゼルキン、オグドン、近年ではロラン=エマール、藤井一興、児玉桃など名演は多いが初の全曲録音としてこのロリオ盤を推薦する。彼女は20の楽章からなるこの超難曲を2度録音しているがこれは、1度目1956年録音。作曲者を最もよく理解していた彼女の演奏を是非聴いていただきたい。バラ3枚組。この曲はカトリック神秘主義的題材に基づいている。献呈されたピアニスト、イヴォンヌ・ロリオによって1945年3月26日にパリのサル・ガヴォ(Salle Gaveau)において初演された。当時ロリオは独身で自身のクラスの教え子であったが1961年にメシアンの後妻となった。メシアン作品はほとんどロリオによって初演・初録音されている。したがって比較は難しいが、ロリオの解釈を持ってメシアンに意図とするのが通常である。実際ロリオの演奏を超えることは物理的にも芸術的にも難しいだろう。ロリオは結婚後も旧姓のままイヴォンヌ・ロリオとして活動したが、メシアンの没後に、その未亡人として「ロリオ=メシアン(Yvonne Loriod-Messiaen)」の二重姓を用いるようになった。妹のジャンヌ・ロリオはオンド・マルトノ奏者。音楽院における初見演奏の課題曲としてメシアンが作曲した《ロンドー》により、ジャン=ミシェル・ダマーズと首席を分け合う実力の持ち主であった。先妻デルボスと異なり、メシアンとの間に子供はいない。2010年5月17日に死去。86歳没。この曲は《鳥のカタログ》(1956-1958)と並んでメシアンの最も重要なピアノ作品である。メシアンはイエスの降誕をめぐるさまざまな「まなざし regard」に着目し、それぞれに独立した音楽を付して全20曲からなる巨大なサイクルを完成させた。メシアンによれば、「まなざし」という語はドン・コルンバ・マルミオン(1858-1923) の著作『神秘のなかのキリスト』と、この曲集の成立に関わったモーリス・トエスカ(1904-1998) のアイディアに由来するという。メシアン作品の中では非常に聴き易い曲である。CD期に入り多くの録音が世に出た。2014年CDを出したマルティン・ヘルムヒェンはこう語っている。「全編にわたって神への賛美や彼が愛した鳥の声などが混然一体となって盛り込まれています。5曲目ごとに重要な内容を持つ曲が置かれ、曲の中にはしばしば“神の主題"を表す嬰ヘ長調の和音が顕れ、その柔らかい響きが全曲に統一感を与えるとともに、ある種の聴きやすさももたらされています。この20世紀最高の鍵盤楽器による神聖な音楽に魅了されてからというもの、作品を深く研究し理解しようと努めました。“決して官能的でも神秘的でもない"この作品は聴き手への大胆な挑発であり、メシアンの仕掛けた冥想の世界に入ることで、神に出会い崇拝することになるのです。その言葉どおり全ての曲で変幻自在な響きと静けさを対比させながら、緊張感溢れる世界を描き出しています。」
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