[MELODIYA] M.コミッサーロフ(vn) M.カランダシェワ(pf)/ウェーバー:6つのVnソナタ
商品コード: 1136-057n
商品詳細:マーク・コミッサーロフ・Mark Komissarow(1928-1992)はレニングラード生まれ。1998年米国籍取得。RSFSRの名誉芸術家。1957年第3回ヴィエニャフスキ国際ヴァイオリン・コンクールで3位入賞した。この時優勝は同じソ連のローザ・ファイン だった。リムスキーコルサコフ・レニングラード州立大学で教授を務めた。彼は、レニングラード国立po.とサン・サーンス、メンデルスゾーンの協奏曲を録音している。またピアノのM.カランダショワとデュオを組んでいくつかのソナタを録音した。ピアノのマリア・カランダシェワ・Maria Karandashova(1918-1996)はウクライナ生まれ。レニングラード音楽院で名教師ナジェージダ・ゴルボフスカヤに師事。ニコラーエフ一派である。残念ながらカランダシェワのソロ録音はないようだ。あるいは二人は夫婦なのではとの考えもよぎったが不明。コルサコフと並びコミッサーロフの名前が国際的に知られることはなかったがこのソナタ集を聴く限り丁寧な弾き方をする実直で誠実なヴァイオリン奏者。遊びは少ないがバロック作品に向く、やや硬質で透明度の高い音色が魅力である。この録音は以前ETERNAから出た盤827 125で聴いたことがある。今回初めてMELODIYA盤が入荷して理解した。ウェーバー(1786- 1826)というドイツロマン派の初期、丁度モーツァルトが生まれて30年後に生を受けた作曲家の作品を今まできちんとLPで紹介した録音は殆どなかった。ベートーヴェン生誕の16年後でメンデルスゾーンの生まれる23年前である。まさに世はロマン派に向けてまっしぐらという時代に書かれたVnソナタ。そもそもこの曲は1810年の夏、オッフェンバッハで出版業を営む作曲家、ヨハン・アントン・アンドレから6つのヴァイオリン・ソナタの依頼が来たことから始まる。中産階級の家庭音楽会向けに、中程度の難易度で作って欲しいというこの依頼は、技巧的な面でも要求が多く、しかもデットラインがかなり厳しいもので、ウェーバーはあまり気乗りせず、非常に苦しい仕事だったらしい。結局、ジムロックが出版する際には、「アマチュアのために作曲されたヴァイオリンのオブリガートつきのピアノのための6つの段階的ソナタ」という名前になっている。ヴァイオリンとピアノのわかりやすい掛け合い、誰が聴いても美しいと思える旋律。勿論、初心者にも楽しめるし、一流の奏者が演奏すればそれなりに深みも増す。ベートーヴェンのソナタのように難しくない。上手く演奏されれば非常に多彩で楽しい作品なのである。
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