商品コード:1142-064[Club National de Disques] W.ジュスキント指揮ロンドンso./プロコフィエフ:バレエ組曲「道化師」
商品コード: 1142-064
商品詳細:バレエ組曲「道化師(Le Chout)」は24歳の時に書いた同題のバレエ作品を作曲者が手ずから組曲化した作品。プロコフィエフの初期バレエ作品は録音自体も少なく、全曲録音は米Everest盤かロジェストヴェンスキーのMELODIYA録音くらいしか無いが、なんと今回はEverest録音のクリュブ盤が入荷。ステレオかつ仏プレスで全楽章を楽しめる何とも贅沢な一枚。プロコフィエフは23歳の時にセルゲイという同名を持つディアギレフと親交を深め、彼の紹介でストラヴィンスキーとも邂逅。大いに刺激を受けディアギレフ率いるバレエ・リュスの為にこの曲を書き上げた。しかしバレエ作品としては今一つのウケだった様で、上演の機会は少なかったらしい。その代わり(?)として、作曲の翌年に抜粋と編曲をして組曲化したのが当作品となる。演奏はG.セルの愛弟子ワルター・ジュスキント指揮のロンドン交響楽団(LSO)。コップから水がギリギリで溢れないかの様な絶妙なバランス感覚で、最後の爆発的展開まで巧みに導いてくれる。一般的に交響曲や戦争ソナタなど亡命を経た帰国後の"重い"作品で語られる事が多いプロコフィエフだが、バレエ音楽などの軽口の作品では彼のもう一つの魅力である軽妙なグロテスクさが華開く。フランス公演を意識したであろう風雅で端正な構成、現代音楽に繋がる半音階や洗脳的で執拗な繰り返しを含んだ旋律、古典派を思わせる濃密で計算された伴奏と、このオモチャ箱を引っ繰り返した様な無秩序は、似た作風のラヴェルのPf協奏曲から更にもう一段階歩みを進めた様な印象を与える。この矛盾を抱えながら軽やかに進んでいく様は、正に「道化師」の題に相応しく聴き飽きる事無く何度も楽しめるだろう。珍曲、珍盤、しかし、快演!!
ジュスキントの在庫一覧へ