商品コード:1150-041[SUPRAPHON] ヤナーチェクQt./ヤナーチェク:弦楽四重奏曲1番「クロイツェル・ソナタ」, クヴァピル:弦楽四重奏曲4番
商品コード: 1150-041
商品詳細:ヤナーチェクQt.のヤナーチェクでよく見るのが1/2番のカップリングの1963年に録音したSUPRAPHON:SUA 10556/SUAST 50556ではないだろうか。彼らは1976年にも2曲を再録音している。しかし1番には更に古いモノラル旧録音があることは知られていない。当社でも今回が初入荷で現物を見るまでは存在を確認できなかった。この弦楽四重奏曲1番の『クロイツェル・ソナタ』という副題は、レフ・トルストイの同名の小説に触発されたことを暗示しており、ベートーヴェンの《ヴァイオリンソナタ第9番》とは直接的な関連性はない。1924年10月17日にプラハで初演された。通俗的な内容ではあるがヤナーチェクらしさがよく出ているコンパクトな作品。ヤナーチェクといえば、村上春樹の長編小説「1Q84」に引用され、日本で広く知られるようになった。チェコ東部モラヴィアの生まれでこの地方の民族色が色濃く反映された名品といわれる。しかし国際的な評価を得るまでに浸透はしていない。それはモラヴィアというローカルな雰囲気を他の国の団体が描き出すことは困難だからと思われる。表面だけ楽譜の通りに弾いても内面を描くことはできない。だからこのスペシャリストが必要になる。ヤナーチェクQt.は1947年スロバキアのブルノで結成された団体。1950年代から西側レーベルのWestminster、DEECA、DGGにモノラル録音をしていて国際的に知られた団体であった。しかし地元SUPRAPHONにモノラル録音されたヤナーチェクの1番は存在すら知られていないのが現状である。彼らにしか表現できない唯一無二の録音であり、国際的な知名度を鑑みて録音された1963年の2曲とは明らかに異なる本物感は凄いものがある。モラヴィアの土地の香りが漂ってきそうな気配を感じるモノラル録音である。本物志向という言葉をここまで満たしてくれる録音は他にないだろう。B面のヤロスラフ・クヴァピル(1868-1950)はボヘミア生まれの作曲家。彼はプラハの国立劇場で監督兼ドラマトゥルクを務め、アントン・チェーホフ、ヘンリック・イプセン、マキシム・ゴーキーの戯曲を元にした作品を書いている。国際的な知名度は低いがボヘミアの音楽を語る際に欠かせない作曲家である。クヴァピルの弦楽四重奏曲はこれがLPとして世界初録音と思われる。ヤナーチェクより平易なメロディーが親しみやすい印象を与える。
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