商品コード:1167-038p[CAPITOL] V.ヤンコフ(pf) H.シュミット・イッセルシュテット指揮北西ドイツ放送so. / ベートーヴェン:Pf協奏曲3番Op.37
商品コード: 1167-038p
商品詳細:イッセルシュテット/北西ドイツ放送so.によるモノラル期の録音の一部にCAPITOL録音がある。録音がドイツであるか米国であるか今のところ不明だが、欧州盤がParlophone-ODEON系しかないところをみると米国録音の可能性も高い。しかし不思議なのはCAPITOLには少なくとも1955年4月の録音と1955年12月の録音があることが判明している。イッセルシュテット/北西ドイツ放送so.のような大部隊が年に2度も米国への演奏旅行など出来るだろうか。CAPITOLが録音の一部権利を買い取ったとみるのが自然である。同じ時期TELEFUNKENにも録音があり、それらは100%ドイツ・ハンブルクでの録音だろう。1960年代に入ると北西ドイツ放送は北ドイツ放送となり、放送局専用のアーカンヴスを持ちNDRレーベルでLPを製造することとなる。しかしそれ以前は特定のレーベルに属しておらず、曲ごとに各社に販売していたのではないかと考えると自然である。1955年4月と1955年12月録音の数曲はCAPITOLが買い取ったと思われる。1955年4月まずブラ―ムスの交響曲2番が録音され米CAPITOL:P 18000でリリースされた。こちらは2番違いのP 18002で同時期録音の一つ。ピアニストは1926年ブルガリア生まれのヴェンチスラウ・ヤンコフで仏Pathé、仏Culb National de Disquesなどにモノラル録音がある。日本では殆ど知られていないピアニストで少なくとも一流扱いは受けていない。しかしイッセルシュテットが数少ない協奏曲録音のソリストに選んだわけで当然それなりの実力の持ち主である。パリ音楽院でM.ロンに師事、W.ケンプにも学んでいる。1949年のロン=ティボー国際コンクール・ピアノ部門で、チッコリーニと2人で1位になった実力派。1950年代中期という時代をみても、聴いてみると優れたソリストであることは事実である。当時の貴重な録音の一つにこのキャストが選ばれた事実に注目する必要がある。イッセルシュテットが目標としたウィーンpo.やベルリンpo.にも劣らないオケをハンブルクに作ると誓った心意気はこの録音にも見事に反映している。1960年代にバックハウスとウィーンpo.とでDECCAに入れた同曲を聴き比べたら(勿論ブラインドで)こちらの録音を取る方が多いのではないだろうか?イッセルシュテット/北西ドイツ放送soのオケが何より凄みがある。だからピアニストもやり易いに違いない。
イッセルシュテットの在庫一覧へ