商品コード:1188-040b[Le Club Français Du Disque] G.ヴァント指揮ケルン・ギュルツェニヒo.cho. T.シュティヒ・ランダル(s) L.フィッシャー(ca) F.コッホ(t) R.ヴァツケ(br) / ベートーヴェン:交響曲9番「合唱」
商品コード: 1188-040b
商品詳細:指揮者ギュンター・ヴァントは1912年独ヴッパータール生まれ、1946~72年までケルン市の総合音楽監督を務め、ケルン・ギュルツニヒo.、ケルン放送o.を指揮して、多くの録音を残した。多くの方はHarmonia Mundi以降の録音でご存じなのではなかろうか。当然モノラル期から録音はあり、フランスのマイナーレーベルであるLe Club Français Du Disqueが最初にLPで定例的に録音を開始したレーベルであった。ヴァントの特徴はモノラル期でもステレオ/デジタル期になっても殆どそのスタイルに変化がないことだろう。これは1955年10月のモノラル録音。ベートーヴェンは結局全曲録音ならず、6・8番をF.レーマンが録音した。しかしモノラル期に同じレーベルで1/2/3/4/5/7/9番と7曲もの録音を任された事実は大きい。非常にゆっくりしたテンポで始まる。1枚に収まるがそれは発売の仕方であって決してテンポが速いことと比例しない。全体で69分をかけていてこれは英国COLUMBIAのクレンペラーの71分と比較しても決して早くはない。カラヤン/フィルハーモニーo.との65分よりずっと遅いのである。このカラヤン盤も同じ1955年の録音。録音クオリティは英国COLUMBIAより多少劣るが音楽のスケールは充分大きい。ヴァントは音楽を聴かせてやろうという意図が希薄である。有名なブルックナーもそうだが深い掘り込みを付けたり、必要以上に深刻さを強調しないスタイルを好む。あっさりしていて物足りなさを感じる演奏だろう。テンポもいじらない。だから劇的な演奏ではない。最後まで一定のテンポで丁寧に鳴らす。非常に律儀な演奏で、遊びが無いのがこの人の良い所。それを知った上で聴いていただきたい。1950年代当時ではこういうスタイルはなかった。時代を先取りしていたのかもしれない。彼はその後、北ドイツ放送o.と1980年に全曲を入れた。大きなスタイルの変更はないと思われる。ランダル(s)が特に良い。同じレコード番号で2枚組アルバムと1枚ものが出ている。勿論2枚組アルバムが初出となる。
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