商品コード:1190-046t[MELODIYA] V.カミショフ(pf) / 1968年エリザベート王妃コンクール/モーツァル, ショパン, プロコフィエフ, リスト
商品コード: 1190-046t
商品詳細:1962年の第2回チャイコフスキー・コンクール(この時アシュケナージとオグドンが1位)で第5位だったカミショフが、1968年のエリザベート王妃コンクールで2位受賞の際に作られたアルバム。ただしライブではなく同年のスタジオ収録。どの曲もカミショフのスタイルで貫かれている。声高に語ることなく、冷静で知的。小気味良く非常にさっぱりしている。曲に違った方向から光を当てたような演奏で辛口。今更だが注目したいピアニスト。ロシア・MELODIYAでも1969年モノラルのみのD 024249で発売された。近年人気。上記はシャコンヌ・小品集を知る以前に書いたコメント。知った上でこの第2位記念録音を聴いてみると全く異なる印象を持つ。1968年と言えば彼はまだMelodiyaに録音はない。実績がなければ録音の機会はないのがMelodiya。そしてコンクールで入賞するためにカミショフは敢えてそれだけのために訓練したことが想像できるのだ。入賞できなければ話は始まらない。内に秘めた余りある技巧は伏せて審査員に好印象を持たれる技だけを全面に出している。そのような使い分けがいかようにもできるプロ中のプロといえるピアニスト。モーツァルトを歯切れよくこざっぱりと仕上げ突出した打鍵は伏せた。ショパンでは過去の研究から少し速足で指回りを一部分だけギアアップする。計算に基付いた演奏。B面リストで少し本領を覗かせる。ただし敢えて技巧曲を避けてコミカルな印象を出す。最後のプロコフィエフで主張の何割かを出しモーツァルトも難曲も出来ますよ!で結ぶ。この10年後から徐々に本性を出し始めることになるが元々持っていたものをブラッシュアップしたに過ぎないことはこの録音から想像がつく。
カミショフの在庫一覧へ