商品コード:1206-055t[DGG] E.ヨッフム指揮ベルリンpo. / ベートーヴェン:交響曲7番Op.92
商品コード: 1206-055t
商品詳細:DGGはベートーヴェンの交響曲全集を最初にヨッフムに託した。1/5/9番はバイエルン放送o.、他がベルリンpo.。4番はベルリンpo.と2回('54年と'61年)録音。7/9番の1952年モノラル録音に始まり、1959年4月の1番で完結。ステレオは1/2/4('61年2回目)/5/8番があり、3/4('55年)/6/7/9番はモノラルのみ。ベームとヨッフムは大きくスタイルが異なる。スケールが大きく、聴かせ所を作るヨッフムの方が売れるとDGGは考えたようだ。日本では反対に地味なベームの方が人気。ヨッフムはその後1970年前後にコンセルトヘボウo.とPHILIPS、1970年代後期にロンドンpo.とEMIに2回の全集録音を残し、通算3回の全集録音を行った数少ない指揮者の一人となった。全集ではない単独録音は1951年のモノラル5番がPHILIPSにある。この7番は1952年のモノラル録音。ヨッフムがDGGで最初に一人指揮者としてベートーヴェンの交響曲全集を果たした指揮者であることは事実である。しかし今日の常識からみて、1952年~1959年の7年に亘っていること、またオーケストラが二つにまたがっていることを踏まえると、素直に最初の交響曲全集と言えない部分もある。オーケストラは第1番、第5番、第9番がバイエルン放送交響so.である。注目はベルリンpo.との6曲である。特に3番、6番、7番の3曲はまだフルトヴェングラー健在の時期の録音で、当時のベルリン・フィルの響きを知ることができる貴重な録音と言える。団員はフルトヴェングラーを神格化した人たちで、ヨッフムの指揮に対してどんな反応をするかが面白いのである。当時のヨッフムはかなりロマン的な演奏をしているが、フルトヴェングラーの比ではない。そんなベルリンpo.を振ってのこの演奏はしっかりヨッフム自身を硬めつつ、陶酔型とも言えるフルトヴェングラーの味を完全否定してはいない。上手く利用して味わいの濃い演奏とした辺りにヨッフムの賢さを見るのである。少なくともカラヤンには出来ない芸当だった。
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