商品コード:1221-051[La Voix De Son Maître] M.ポリーニ(pf) P.クレツキ指揮フィルハーモニアo. / ショパン:Pf協奏曲1番Op.11
商品コード: 1221-051
商品詳細:これがポリーニの商用デビュー盤と思われる。ポリーニは、1960年に18歳でショパン・コンクールにて優勝。その凱旋録音として同年4月20、21日にロンドンでスタジオ録音された。若きポリーニは、思いの丈をこの録音にぶつけたようで、そのエネルギーは凄まじい。もちろん内省的な美しさはあるものの、彼が発する気のようなものが、こちら側にも伝わり、さすがに勝者たる貫禄がある。その後の活躍は知る通り。今となってはポリーニ最良の録音かもしれない。尚1960年4月の当録音の後5月3日すぐさまパリ・シャンゼリゼ劇場でやはりパウル・クレツキ指揮フランス国立放送管弦楽団で放送用のモノラルライヴ録音が行われた。ロンドンへ凱旋する前の3月13日にはワルシャワでの記念録音も行われいて、同じ年の3月から5月までの2ヵ月の間に3回も別の場所で録音している。それまで無名の若者だったピアニスが一躍時の人となったわけだからこういう現象が起こるのだろう。その後のポリーニはDGGに移籍してあまたの録音を行ったが粗製乱造の批判は免れないだろう。突然スターに祭り上げられた芸術家には誰にも起こることで程度の差こそあれ普通の現象である。中には人生を破滅させてしまうこともあることを考えるとポリーニは晩年までよく精進したといえるだろう。それらと比べるとこの録音の何と真摯なことか。人生で最初に迎えた絶頂の時を全身で表現している。だがらこそ二度と戻ることのできない人生の絶頂の記録が出来るレコードには価値があるとも言える。初出番号は安価ではない。
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