[SUPRAPHON] スーク・トリオ/ ベートーヴェン:PfトリオOp.97「大公」

[ 1223-053 ] Suk Trio – Beethoven: Piano Trio No. 6 In Bb, Op. 97 "Archduke"

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商品コード: 1223-053

作品名:ベートーヴェン:PfトリオOp.97「大公」
演奏者:スーク・トリオ(J.パネンカ(pf)J.スーク(vn)J.フッフロ(vc))
プレス国:旧チェコ・スロバキア, Czechoslovakia
レーベル:SUPRAPHON
レコード番号:111 2137
M/S:ステレオ, stereo
枚数・大きさ:12インチ, 30cm×1
評価/レコード:8/7
評価/ジャケット:A
キズ情報:
レーベルタイプ:【旧チェコ・スロバキアでの国内仕様オリジナル・タイプ】---濃青1本線, ○○33 STEREO, 12時にMade in Czechoslovakia, グルーヴガード厚, Rights Society:記載なし, (P)1977, Price Code:Kčs 36, –, スタンパー/マトリクス:E 3903 E B/E 3904 B B (ラウンド小文字スタンパー・SUPRAPHONタイプ), チェコ録音ステレオ製造を示すE***で始まりレコード番号を含まない専用マトリクス使用, 補助マトリクス:4/7, Copyright Year Code(初リリース年を示すイニシャルレーベル登録年号で1954–1964の間存在する):なし(対象外), Manufacturing Date Code (実際に製造された年/月を示す・ない場合はCopyright Year Codeと同年):78.1(1978年1月を示す), 1970年代製造のスタンパーを用いた1978年頃の製造分, 旧番号存在せず, 青/銀SCレーベル存在せず, フラット盤存在せず, 国内仕様最古レーベル・最厚プレスである(初年度分ではない), 更に古いマトリクス存在する, モノラル存在せず, RIAAカーヴである, SUPRAPHON=日本コロムビア共同音源のSUPRAPHON制作プレス, 国内仕様オリジナル・タイプ, original for domestic
ジャケット:【旧チェコ・スロバキアでの国内仕様オリジナル】---表コートペラ, 表記されたジャケット番号:111 2137 G, Price Code:G (Kčs 36, –), 背文字:あり(黒色・白背景), (P)なし(C)1977, ジャケ裏年号:なし, 当社入荷履歴上で最古の年号/存在が確認された年号:不明(年号記載ないが当ジャケットである), 製作:Supraphon a. s., 印刷:記載なし・チェコ製, これより古いタイプ存在せず, 国内仕様オリジナル, original for domestic
トピックス:1975年7月14-15日チェコ・リベレツ地方ルチャニ・ナト・ニソウ・聖マリア教会(Kostel Navštívení Panny Marie, Lučany nad Nisou)・でのステレオ/PCMデジタル録音, SUPRAPHON=日本コロムビア共同制作, 日本コロムビア側はPCMデジタル録音でSUPRAPHON側はPCMマスターテープから独自のステレオマスターを制作してのステレオプレス, 録音技師:Miloslav Kulhan (チェコ側)/Takeaki Anazawa(日本側), プロデューサー:Toru Yuki(日本側), 録音アシスタント:Peter Willemoës, チェコでは1977年Supraphon a. s.によりコピーライト登録・同年SUPRAPHON:111 2137(当装丁)にてステレオで初リリース, これは1978年1月製造のオリジナル・タイプ盤が1977年製造のオリジナルジャケットに入るケースで初年度分ではないがオリジナルと同一レーベルの初期盤, 日本では1975年11月Denon:OX-7035-ND(PCMレーベル)にてデジタル録音発売された(European Recording Series – 7), SUPRAPHON盤には日本コロムビア共同制作とだけ記載されPCMについての記載はない, SUPRAPHONの音質はかなりPCM録音の影響を受けた良くも悪くもデジタル的な音質でこれまでのステレオとは異質の音である, 1977年時点で欧州にはありえないクリアな音質である, 録音アシスタントで参加のPeter Willemoësはフランスレーベルの重鎮的名エンジニア!スーク・トリオは1961年→1975年(当盤)→1983年と3回「大公」を録音

商品詳細:スーク・トリオにとっては大公トリオの1961年以来の2回目録音だが、録音はそれ以上に意義の大きなものだった。これは日本コロムビアとの共同制作で、日本コロムビアの出来立てほやほやのPCMデジタル録音の最初期分としてチームは首都プラハから北東に90kmほど向かった高原の田舎町ルチャニ・ナト・ニソウへ向かう。その町の小さな教会に音楽ディレクターのヘルツォーク、録音部長のクールハンなどチェコ・スプラフォン・レコードの録音クルー、そして共同制作の日本コロムビアからはディレクター2名とPCM録音技術者2名、さらにコロムビアから録音アドバイザーとして参加を要請されたデンマーク人、ヴィルモースと、3カ国の録音スタッフが集まった。デンマーク人、ヴィルモースはVALOISレーベルなどで録音技師を務める名技師である。その彼がチェコの田舎まで同行したことは1975年で世界初のデジタル録音に大きな関心を持ったからだろう。録音時の詳細は日本コロムビアが投稿したブログで見ることができる。日本コロムビアの第2回PCMヨーロッパ録音」(1975年6月~7月)の中で録音された、いわば先遣隊の録音だったのである。はるばる日本から運ばれてきたPCM録音機は教会内の一室ではなく、教会から数十メートル離れた死体安置小屋に据え置かれた。当時のPCM録音機はメインのアナログ/デジタル変換機が1台、記録機としての放送局用2インチVTRが2台、そして監視機器の3セットで構成され、総重量400kg近くになり、2台のVTRから生じる騒音が大きいので、隔離せざるを得なかったのだ。2日間で「大公」を録音した後スメタナQt.の録音も行い、チームは何もない高原の田舎町に2週間以上滞在することになった。J.スークはすぐにパリに向い、ルージッチコヴァーのチェンバロ伴奏でヘンデルのヴァイオリン・ソナタ全集をヴィルモースの手によりPCM録音を行っている。ヴィルモースは既にPMCデジタル録音を習得していたのだろうか?「大公」はDenon:OX-7035-NDで1975年11月にEuropean Recording Series – 7として発売され話題を呼んだ。この録音がこれまでの録音を音楽的に凌駕したとは言えない。しかし新技術を導入し立てに付きまとう様々なトラブルをクリアし発売できたことは歴史に残る仕事だった。SUPRAPHON盤はPMC音源を流用してデジタルではなくステレオでマスタリングしたものと思われる。ジャケットには全く記載はない(日本コロムビアとの共同制作とだけ記載)。しかし音質には勿論大きく影響がある。音はクリアだが、クリアすぎる違和感がなくもない。新しい技術には拒否反応がある。こういった試行錯誤を経て1980年代にはSUPRAPHONもデジタル録音を開始した。スーク・トリオにとってはただただ迷惑な話だが、演奏者もいずれ乗り越えるべき壁ができたことを実感させる録音であった。

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