[ギリシャEMI] A.ノミドウ(pf) / シューマン:ダヴィット同盟舞曲集Op.6(全18曲), 子供の情景Op.15(全13曲)
商品コード: 1228-026t
商品詳細:これはフランスでプレスされたギリシャEMIの珍しいLP。ピアノのアレクサンドラ・ノミドウ(?)はギリシャ生まれの女性奏者。アテネ音楽院で学び、その後、タングルウッド音楽センターでピエールサンカン、イヴォンヌルフェブレ、イヴォンヌマリニン、レオンフライシャーに師事。ソリストとして、彼女はノルウェー室内管弦楽団、アテネ、テッサロニキ国立管弦楽団と共演し、ギリシャの作曲家ペトロスペトリディス、アテネ交響楽団、色彩管弦楽団による協奏曲2番を世界初演した。この録音時の1984年頃はパリを拠点に活動している。室内楽奏者として、アテネ・メガロン・コンサートホールや、フランス、イギリス、ベルギー、スイス、イタリア、トルコ、ブラジル、アメリカの数多くのコンサートホールに、主に「トリオ・ヘレニーク」だけでなく「トリオ・リゲティ」にも出演。「ウィーンソリスト」カルテットと「アテネ弦楽四重奏」としても活動。アレクサンドラ・ノミドウは、シューマン、シューベルト、ブラームス、ラヴェルの作品を含むEMIで2枚のアルバムを録音し、優れたレビューを受けた。2005年以来、彼女はアテネでの「ピアノの周り」コンサート・シリーズの芸術監督を務めている。これが恐らくノミドウのソロデビューLPと思われる。第3国生まれの音楽家がパリで認められデビューLPを出すということは昔から普通に行われて来たことであるが、それには本当の実力が求められる。ここでノミドウは2曲のシューマンを弾いているが、A面トップのダヴィット同盟舞曲集に針を落としてみれば、屈託のない明るい音で微笑みかけるような気さくな音楽が現れる。聴き進めてもその表情は変わらずにずっと親し気に語り掛けられているような錯覚を覚える。シューマンはこんな音楽だったか?と思わずジャケットを確認してしまう。それだけノミドウのピアノは如何にもラテン気質であり、それが全体を貫き及んでいる。同じシューマンの曲がここまで違った顔を見せる点に演奏家という存在の大きさを感じずにはいられない。これはもう人種等を含めた個性とう言葉だけで語れない何かがあることは間違いないのだが、説明できないことがなんとも歯がゆい。シューマンの見方が変わる1枚であり、ピアニストの大きさを感じる1枚。
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