商品コード:1253-048n[MELODIYA] V.クラステインシュ(cemb) T.リフシッツ指揮ラトビアpo. / バッハ:フランス組曲6番B.817, 平均律クラヴィーア曲集 第1巻~第5曲B.850, Cemb協奏曲1055, 1056
商品コード: 1253-048n
商品詳細:これはラトヴィアのピアノ、チェンバロ奏者、ヴァルディス・クラステインシュ(Valdis Krastiņš)のバッハ作品集。当社初入荷の珍品である。旧ソ連におけるピアノ・スクールに関しては、故佐藤泰一氏の著書「ロシア・ピアニズム」のお蔭でかなり細かい部分まで現在知る事ができるが、チェンバロに関しては分かっていない。ヴァルディス・クラスティンシュ(1927-2022)はラトビアのピアニスト、音楽教師、外交官であった。彼はラトビア音楽院で学び、レニングラード音楽院で大学院の研究を行う。パヴラス・ユリヤナス音楽学校の音楽教師(1951-1955)、ラトビア・ラジオの音響監督(1955-1970)、講師、ラトビア音楽院の教授(1970-1991)。1993年から1997年にかけてラトビア共和国の独立が回復した後、彼はチェコ共和国とスロバキア共和国のラトビア共和国大使、トルコ共和国の特命全権大使(1996年から1998年)、全権大使を務めた。ノルウェー王国(1998-2000)、その後、駐フィンランド、ラトビア大使(2000-2005)。2004 年、クラスティシュは欧州議会選挙に「Jaunais laiks」党から出馬し、2010 年には第 10 回 Saeima 選挙に「 Vienotība 」党連合のリストから出馬した。政治家、外交官として活躍した。佐藤泰一氏はV.クラスティンとしてディスコグラフィー欄に2枚のLPが出ていた事実を紹介している。発音はラトビア語でクラステインシュで正しい。ラトヴィア語はロシア語とは異なるので致し方ないだろう。これは2枚の内の後の方の1枚である。ピアニストでもあるがここではチェンバロを用い、A面にソロ2曲とB面に協奏曲2曲を収録、1973年にDLレーベルで初リリースされたLPである。指揮者のT.リフシッツもラトヴィア・フィルハーモニーの首席指揮者であると思われる。ピアノに関しての師弟関係は全く不明だがレニングラード音楽院を卒業しているのでニコラーエフ一派だろう。1927年生まれなのでニコラーエフ( 1878-1942)に直接指導を受けた可能性もある。著名な門人にヴラディーミル・ソフロニツキーやマリヤ・ユーディナ、ディミトリー・ショスタコーヴィチがいるスクールである。彼等の後輩であったと思われる。チェンバロでの録音は当時では珍しいが、バッハはチェンバロで弾く風潮は根強い時代だったと思われる。遊びの少ないきっちりしたタイプだが音楽的である。B面の協奏曲2曲は早いテンポの目の覚めるようなオケで、このテンポ感はチェンバロの方が合う。チェンバロより、T.リフシッツ指揮ラトビアpo.のオケが主役という印象が強い。バッハ好きには面白い1枚と思われる。
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