商品コード:1257-041n[MELODIYA] V.ポストニコワ(pf) / モーツァルト:Pfソナタ9番, ショパン:Pfソナタ3番, スクリャービン:PfソナタOp.53
商品コード: 1257-041n
商品詳細:このピアノ・ソナタ集でメインになるのは、やはりモーツァルトだろう。ヴィクトリア・ポストニコワは1944年生まれのフリエール門下生。ネイガウス一派である。1969年度々共演していた指揮者ロジェストヴェンスキーと結婚。以後はロジェストヴェンスキーとの共演が多くなる。これは結婚後の珍しいソロ録音である。実にカチっとした音を出してくる。雰囲気を聴かせるサロン的な方向ではなく、ダイレクトに音のエネルギーを感じさせようとするタイプ。しかし、アンダンテ楽章では一転、スピードを落とす。メリハリの効いた大胆なピアニストだ。ロジェストヴェンスキーの妻ということでソリストとして注目されにくいがかなりの実力派である。他のスクール出身者同様、やや硬質なタッチで辛口のピアニストである。美形の女性ピアニスト。ポストニコワはモスクワ音楽院附属中央音楽学校に6歳で入学し、ムサエリャンに師事した。1967年にモスクワ音楽院を卒業した後、大学院課程に進んでヤコフ・フリエールの薫陶を受けた。1970年のショパン・コンクールで3位入賞。1965年にショパン国際コンクールに出場して入賞する。その後は、リーズ国際ピアノ・コンクール(1966年)やリスボンのヴィアンナ・ダ・モッタ国際音楽コンクール、第4回チャイコフスキー国際コンクール(1970年)においても入賞した。結婚後二人で共演する録音を度々行ってきた。ポストニコワのスタイルは雰囲気を聴かせるサロン的な方向ではなく、ダイレクトに音のエネルギーを感じさせようとするタイプ。悪く言うと即物的な表現だが、ポストニコワの場合超絶的技巧に裏打ちされており、スムースで嫌味がない。また激震のような高まりから一転、穏やかな表情に瞬時に入れ替わる。この対比が見事で静と動の巧みなうねりで曲を構築している。そのどちらも度が過ぎず限界手前ですっと入れ変わるため、聴いていて常に引き込まれ飽きることがない。これもまたロシアンスクールに特長的な手法だがポストニコワ程大胆に、的確に使いこなしているピアニストは多くない。ある意味これまでの演奏を破壊する凄まじさがあり、下手に聴くと劇薬ともなりえるので注意が必要となるピアニストである。この録音は極めてポストニコワの特長を捉えていて、ここまで辛口のモーツァルトを弾くピアニストは多くない。
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