商品コード:1258-018[COLUMBIA] S.フランソワ(pf) / ショパン:12の練習曲Op.10, 12の練習曲Op.25
商品コード: 1258-018
商品詳細:この2曲は1958年と1959年にモノラル録音され、それぞれ別々の10"盤で初リリースされた。1968年頃になって両者がカップリングされ「24の練習曲」として初めて12"でリリースされた。フランソワはその後ステレオによる再録音は行っていない。1973年に2C061-12012という盤も出たがこれは疑似ステレオの疑いが強い。つまりフランソワは1回だけモノラル録音を行っただけで、オリジナルは一見再版のような共通デザイン・グレージャケット入り10"×2枚で発売された。如何にも再版のような外観なので注目されることがない10"盤である。また10"盤NGの方は意外に多く、オリジナルといえども人気薄という事である。12"化は1968-9年頃に行われ、このFCXPM 30247で12"発売された。PMの付かないFCX 30247という番号は存在しない。1950年代モノラル録音という事もあり、ステレオ期にみられる、強烈なフランソワ節はまだそこまで出ていない。しかし電光石化のごとく素早く動き回る指からは独特のきらめきがほとばしる出る演奏である。冒頭から攻め込んだスタイルで、様子を見るような曖昧な態度は一切見られない。フランソワの練習曲は練習曲という範疇を超えて、フランソワを聴くレコードとなっている点は確かである。フランソワは音楽家でありながら「作曲家に関することについて、私は興味はありません。」と発言するほど、作品や作曲家については無頓着だっようである。しかし自身が曲から受けたインスピレーションを表現する才能に恵まれたようで、だからこそ独自の世界を創造できるピアニストだった。師匠のマルグリット・ロンはそんなフランソワの個性を重んじて育てたのだろう。晩年になるほど個性的なスタイルは強まって行くが、既にモノラル期から人並外れた独自の世界観があったことがわかる演奏である。
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