商品コード:1274-030b[La Voix De Son Maître] F.プーランク J.フェヴリエ(pf) A.v.d.ヴィール(cemb) G.プレートル指揮パリ音楽院o. / プーランク:2Pfと管弦楽のための協奏曲, クラヴサンと管弦楽のための田園の奏楽
商品コード: 1274-030b
商品詳細:日本でプーランクと言えば近代作曲家の域を出ないが、地元フランスではロマン派、バロックと肩を並べる日常的なクラシック音楽。フランス6人組の一人としてラヴェル、デュカス、オネゲル達と同窓であり、普通に親しまれている。パリジャンであったプーランクの作品には都会特有のユーモアと知性があり、エスプリの作曲家と言われる。田園のコンセールはCemb協、2Pf協には本人とJ.フェヴリエが共演。特に自作自演は、スリリング且つ、高い芸術性と高度な演奏技術を感じる。これら2曲は日本人でも楽しめる内容を持つ作品。プーランク本人とジャック・フェブリエがピアノを担当。チェンバロはディスコフィル・フランセにも録音があるA.v.d.ヴィール。このLPはプレスが多い為、安価であるが内容を反映しているわけではない。逆に当時フランスで大変な人気を誇るベストセラーLPであったため、再版を繰り返した為である。「クラヴサンと管弦楽のための田園のコンセール」は『田園協奏曲』とも呼ばれ、1928年の作でチェンバロ(クラヴサン)協奏曲である。ワンダ・ランドフスカの委嘱によってこの曲は生まれた。彼女のために最初に協奏曲を書いたのはマヌエル・デ・ファリャだったが、その2人目がプーランクだったという。「田園」の由来は、アンリ・エルの引用によれば「自由な足どり、気取りのなさ、壮麗さのないこと、また田園を思わせるソノリテ、ホルンの使用など、人は田園にいる気分になる。ただし『フランス風』に整えられた「田園」ということであった。第3楽章フィナーレではヘンデルの「調子の良い鍛冶屋」を思わせるクラヴサンのソロで始まる印象的な部分。1900年代に作曲されたチェンバロ協奏曲という点で他を圧倒している。ピアノで代用されることもあるがここではDFに録音があるベルギー人のエメ・ヴァン・ド・ヴィールがチェンバロ・ソロを弾く。プーランクは作曲に当たり入念にチェンバロについて調べてから、この曲を書いている。プレイエル社にも出向き研究。結果プレイエル社のチェンバロではプーランクが作曲したい曲は出来ないだろうと考えたらしい。プレイエル社のチェンバロでは出せない音域を使っており、強弱もプレイエル社のチェンバロでは不可能だったからである。ランドフスカはプレイエル社に特注したチェンバロを使っていた。初演は1929年5月3日に、ランドフスカのチェンバロ、モントゥーの指揮で行われた。プーランクの譜面通りには演奏できず、音域を移動したり、ダイナミクスを変更したらしい。エメ・ヴァン・ド・ヴィールの楽器は不明だがバランスも良く、プレートルのオケと相まって今では決定的な名盤として知られる。「2Pfと管弦楽のための協奏曲 ニ短調」はプーランクのパトロンの一人だったエドモン・ド・ポリニャック公夫人がジャック・フェヴリエとプーランクのソロでの演奏を想定して依頼して出来た作品である。ガムラン音楽の特徴的な音階を取り入れ、モーツァルトのピアノ協奏曲を強く意識した部分がある曲である。ここでは当初の想定の通りピアノはジャック・フェヴリエとプーランクの二人がソロをとる。日本人とフランス人ではプーランクに対する想いがあまりにも異なるので、このLPが日本で受けるとは思えないが、実際フランスでは多くの家庭にあったLPである。この2曲は1957年F.プーランク/J.フェヴリエ(pf)A.v.d.ヴィール(cemb)の3人がP.デルヴォー指揮パリ音楽院o.と仏COLUMBIAにモノラル録音しておりFCX 677で発売され大好評を得た録音であった。1962年になって同一ソリストの3人が、今度はG.プレートル指揮パリ音楽院o.とLa Voix De Son Maîtreにモノラル/ステレオ録音した2度目の録音である。余程に好評だったのだろう。
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