商品コード:1275-056[PHILIPS] G.シフラ(pf) / ショパン:14のワルツ
商品コード: 1275-056
商品詳細:1956年の冬、パリへの衝撃のデビューを飾ったシフラ。彼を見出し、また彼の友人でもあるパテ社のプロデューサーN.ガムソンは、1961年パテ社からPHLIPSへ転職、シフラも彼を追って移籍した。ところが大きな投資をかけてきたパテ社は裁判を起こし、PHILIPSは録音済の曲の新録音ができなくなる。そこでPHILIPSはショパンのソロ曲に狙いを定め、真っ先に選ばれたのがこのワルツ集だった。小刻みにテンポを操り、メリハリを効かせたタッチは個性的で、攻めのピアノ。いずれにしろPHILIPSへのショパン:ワルツ集はこれが最初の録音である。ジョルジュ・シフラ( 1921 - 1994)はハンガリー・ブダペストにてロマの家系に生まれ、ブダペストのフランツ・リスト音楽院に入学し、エルネー・ドホナーニらに師事。ソ連軍の収容施設に捉えれたた末に祖国に戻り、様々な苦難の末、パテ社のプロデューサー、N.ガムソと共に1956年パリに到着することで彼の運命は大きく変わることになる。パリデビューで熱狂的な歓迎を受け、多くの録音をPathé Marconiに残した後、1961年PHILIPSに移籍した最初の録音がこのショパンのワルツ集であった。リスト弾きとして名を馳せたシフラだったが裁判の判決の通り、彼はパテで録音した得意のリスト作品の再録音がPHILIPSではできない。その為、ショパンなどの作品が多くなり、リスト弾きから何でも出来る普通のピアニストとしての道を歩まざるを得なくなった。とはいっても剛腕のパワーと驚くほどの早業で指を回す怪物ピアニストが安全運転で弾いたショパンは出来が違う。その醍醐味を一度知ってしまうと、ヘビー級ピアニストの力を心底味わうことになる。もはや情感や表情が二の次に思えるほどの絶大なパワーの前に曲目さえ何の曲なのかわからなくなるほどの圧倒感のあるピアノである。こんな風にワルツを弾けるピアニストは多くはない。
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