商品コード:1283-064p[DGG] I.マルケヴィチ指揮ベルリンpo. / シューベルト:交響曲3番 D.200, 交響曲4番D.417 「悲劇的」
商品コード: 1283-064p
商品詳細:イーゴリ・マルケヴィチ( 1912- 1983)はウクライナのキエフ(キーウ)生まれだがフランスに帰化した指揮者。バレエ・リュスの主宰、セルゲイ・ディアギレフとの出会いが重要な点であり、彼の運命を決めた事実である。ロシア・バレエ団からの委嘱作品によって衝撃的なデビューを果たし、1950年代初頭よりLP録音に活躍した。時期的には英国EMI、フランス・パテ、DGG、PHILIPS、PHILIPS以降の5期に大きく分けられる。勿論英国EMI以前にも録音はあるが僅かである。それぞれのレーベルでメインに近い指揮者として、それぞれ多数の録音を行った。DGGへの録音は1953年から1965年にかけて行われ、他のレーベルとまたがっての録音が多い。決してDGGの専属という契約ではなかったようである。マルケヴィチはまるでカラヤンのように忙しく、あちこちの大手レーベルからお呼びが掛かっていたのは想像に難くない。その為特別に複数のレーベルにまたがって録音が可能な立場にあった数少ない指揮者といえる。そのDGG録音も2種に大別される。1953年~1956年のベルリンpo.とのモノラル録音、1957年~1961年に首席指揮者を務めていたコンセール・ラムルー管弦楽団とのパリ録音である。特にベルリン時代の特徴は、まだフルトヴェングラーが生きていた時期のベルリンpo.を振っていくつかの重要な録音を残している。あのカラヤンですら引き継いですぐには思うようにはコントロール出来なかったベルリンpo.には、この演奏のような伝統のスタイルが確立されており、指揮者はそれをベースにいかに自身の個性を出すのかが課題であったと思われる。重厚感は申し分ない。フルトヴェングラーの激性より、シンプルな汎用性を求めたマルケヴィチとの葛藤が見て取れるような演奏である。団員にはフルトヴェングラーの癖が残っており、ほおっておけばよりダイナミックなアクセントを付け、より大袈裟に暴走しかねない。マルケヴィチの抑えがある程度効いて、決して大作ではない3番や4番がそれなりの幅に収まってる。これ以上を鳴らしてはやりすぎとなる。9番「グレイト」ではない。そいう意味で最高レベルに大作然とした3番/4番が聴ける演奏である。フルトヴェングラーが亡くなる年のベルリンpo.の音が聴ける貴重な録音ともいえる。フルトヴェングラーは1954年11月に亡くなった。この録音は3番が1954年2月、4番が1954年12月、ベルリンpo.における悲劇の日を跨いだ録音となった。尚1955年のフランス国立放送o.との「未完成」はここまで熱くない。
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