商品コード:1287-063[SUPRAPHON] J.コドウセク(va) J.ノヴォトニー(pf) / ブラームス:VaソナタOp.120(2曲)
商品コード: 1287-063
商品詳細:ブラームスの2つのクラリネット・ソナタ/ヴィオラ・ソナタは晩年の1894年に作曲された室内楽曲。ブラームスは創作意欲の衰えにより一度は作曲活動を中断するが、1891年に知り会った名クラリネット奏者リヒャルト・ミュールフェルトの演奏により再び創作意欲を取り戻し、クラリネット三重奏曲 作品114(1891年)、クラリネット五重奏曲 作品115(1891年)、更にこの2つのクラリネット・ソナタ 作品120(1894年)と、クラリネットのための作品を立て続けに作曲した。この作品120の2曲はその中でも最後に書かれた作品で、ブラームスによって完成された最後のソナタ作品でもある。ブラームスは翌年の1895年にヴィオラへの編曲を発表している。ヴィオラパートには、クラリネットでは演奏不可能な三重音による装飾音符や、一部(第2番第2楽章中間部後半)に重音箇所が付加されているほかは、ほぼクラリネットと同じ旋律のままとなっている。ヴィオラ版は数少ないヴィオラ独奏曲の中でヴィオラ奏者にとっては貴重で非常に重要なレパートリーであり、今日ではブラームスの「ヴィオラ・ソナタ」として著名で、演奏機会も多い。数年後作曲者によってヴァイオリンへの編曲版も作成されている。ただし、ヴァイオリン版はこの楽器の低音部に音域が集中してしまっており、クラリネット、ヴィオラほどの演奏効果を上げないため演奏機会はあまりない。ヴァイオラのヨゼフ・コドウセク(1923 - 1995)はプラハの生まれ。1937年から1943年および1945年から1946年にかけてプラハ音楽院に学生として籍を置き、ルドルフ・ライシヒとノルベルト・クバートの薫陶を受けた。1948年にはプラハ芸術アカデミーでフランティシェク・ダニエルにも師事。1954年にヴラフ四重奏団にヴィオラ奏者として加入し、1955年にはリエージュで開催された弦楽四重奏の国際コンクールにヴラフ四重奏団の団員として参加して優勝している。1970年にヴラフ四重奏団を脱退し、独奏者としても活動するようになった。最初のメンバーのひとり。当時のチェコではトップクラスのヴィオラ奏者だったと思われる。しかしヴィオラは地味な楽器でなかなか表舞台での機会がない。Qt.では4人の中で一番影の存在。そんなVa奏者の表舞台こそブラームスのソナタである。その数少ない舞台を踏める奏者がコドウセク。ゆっくりしたテンポで情感を持って挑む。ブラームスの演奏はバランスが難しい。ピアノはソロ録音も多いヤン・ノヴォトニー。SUPRAPHONで初となるこの曲の録音だった。しかし話題となることもなく、チェコ初の快挙をどのように自身で消化したら良いか?そんなブラームスの晩年とも重なるような陰鬱を上手く表現しているような気がする。そこに曲が持つ魅力があるのだろう。
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