[DECCA] R.クレスパン(s) E.ダウンズ指揮コヴェント・ガーデン王立歌劇場o. / イタリアオペラ・アリア集/イル・トロヴァトーレ, 仮面舞踏会, オテロ, ジョコンダ, カヴァレリア・ルスティカーナ 他
商品コード: 1291-043
商品詳細:クレスパンはVSM系に録音が多いが、これは珍しいDECCA録音。この時期のソプラノ歌手としての知名度はそれ程ではないが、その声の美しさと歌の上手さはおそらくトップレベルである。シュワルツコップやカラス等誰もが知る名前より、その歌で抜きん出ている。第一に声域が非常に広く、高い方までエネルギーが落ちないドラマチック・ソプラノ。難易度の高い曲も楽々こなし、その上親しみのある声質で一度知ったら好きになるだろう。珍しいオリジナル、'63年初出。レジーヌ・クレスパン(1927– 2007 )はフランス・マルセイユで生まれのソプラノの歌手。19歳でパリに行き、パリ音楽院でスザンヌ・セボン=ヴィズール、ポール・カバネル、ジョルジュ・ジュアットらに師事。1950年アルザスのラン国立オペラ座と契約した。1951年にパリ・オペラ座からオファーを受け契約に至る。しかし1年で打ち切られ、1952 年にパリを離れ、フランス各地のオペラ・ハウスで演奏した。彼女はマルセイユ、ニーム、ニース、リヨン、ボルドー、トゥールーズなどで歌った。1955年、カール・マリア・フォン・ウェーバーの『オベロン』のレジア役でパリ・オペラ座に戻った。パリの聴衆に熱狂的に迎えられ、クレスパンはその後3年間、ジュゼッペ・ヴェルディの『オテロ』のデズデモーナ役、ヴェルディの『仮面舞踏会』のアメリア役、 『シグルズとマダム』のブリューネヒルト役などパリの舞台で凱旋公演を続けた。1957年のフランシス・プーランク作『カルメル会修道士の対話』のパリ初演などに出演。1958年からはワーグナーをドイツ語で歌う為にレッスンを重ねドイツ語の役もこなし、国際的なオペラのキャリアを事実上スタートさせた。スカラ座、ウィーン国立歌劇場、グラインドボーン音楽祭と1960年のロイヤル・オペラ・コヴェント・ガーデンでのデビュー、1962年頃は米国デビューも果たした。1960年代はメトロポリタン歌劇場での数年間、国際的なオペラの舞台で活躍し続けた。1970年代に入ると声の変化に適応するためにメゾ・ソプラノ歌手のオペラ役を演じ始める。彼女の声の音色は初期の歌手時代からあまり変わっておらず、したがって彼女はこれらの役に典型的なメゾ・ソプラノの音とは異なる音をもたらした。とにかく、彼女は新しいレパートリーの選択で好評を博した。1989年に歌手活動を引退するまで多くの舞台で活躍し、録音も残した。フランス語は勿論、イタリア語、ドイツ語を完全に操り、よく伸びる温かく美しい声で多くのファンを魅了した。
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