商品コード:1299-041c[COLUMBIA] ヴェーグQt. / バルトーク:弦楽四重奏曲全集-3
商品コード: 1299-041c
商品詳細:バルトークの弦楽四重奏曲は近現代作品としてはそれほど難解な曲ではないが、演奏が特別良くないとなかなか手が出ないのが現実ではなかろうか。ジュリアードQt.のPHILIPS盤も悪くなかったが、このヴェーグQt.が決定盤だと感じる。靄の中から浮き上がってくる冒頭の音を少し聴いただけで、これは只者ではないと気づく。音の美しさに加え、その解釈にも心を奪われる。もう他の演奏は聴けなくなるほど、これは見事。英プレスのバラ3枚、同一シリーズジャケで揃えば幸運! 近年では指揮者としても有名になった、シャーンドル・ヴェーグ(1912~1997)は、1940年ハンガリーでヴェーグ四重奏団を組織し、約40年にわたってソロと並行して弦楽四重奏の活動を行ってきた。特に1952年フランス、ディスコフィル・フランセに録音したベートーヴェンの全曲録音はよく知られている。バルトークはその2年後の1954年の英国COLUMBIA録音。このレーベルへの録音はバルトークの6曲だけである。ヴェーグQt.はあまり一つのレーベルに留まらず、DECCA、VALOIS、米COLUMBIA/PHILIPSと、いくつかのレーベルにまたがっている。しかしどこのレーベルでも彼らのスタイルは一貫しておりブレがない。このバルトーク録音も一つの規範のようになっている。この時代において四人均質型のスタイルである。全員がストラディヴァリウスの名器を使い、深い味わいとともに弦楽四重奏曲の本質に迫ってゆく姿勢が近年再度評価されてきた。バルトーク作品は、ベートーヴェンなどと比較して録音が少ないだけに、この録音が規範を超えて演奏者が至るべき道を示しているように思えるのである。比較的入手し易い1972年の新録音も評価は高いが旧録音の持つ恐るべき境地を垣間見た後では平凡な演奏に聴こえてしまうのも致し方ないだろう。ヴェーグQt.はこの2回の録音でメンバーは変わっていない。
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