商品コード:1300-030[DECCA] E.アンセルメ指揮スイス・ロマンドo. ヴォー国民教会青少年cho. S.ダンコ(s) M.L.d.モンモラン(ms) 他/ オネゲル:交響的詩篇「ダヴィデ王」, ストラヴィンスキー:組曲「兵士の物語」
商品コード: 1300-030
商品詳細:メジャーではない作品だが、是非この劇的オラトリオ(オペラではない)「ダヴィデ王」を紹介したい。これは、旧約聖書のダヴィデの一代記の舞台上演の為の音楽。ナレーションの入る、実にフランス的な劇音楽で、オネゲルの名を一躍有名にした曲。アンセルメが取り上げたのもうなずける。合唱、ソロ歌手、ナレーションにオーケストラという、このフランス・スタイルを是非楽しんでいただきたい。オペラとは別の面白さがある。美しいメロディーの数々は、オネゲルを再発見させてくれる。音質は圧倒的!ダヴィデ王には2種の版がある。当初劇付随音楽として作曲され、これを劇的詩篇「ダヴィデ王」と呼ぶ、れを改作したオラトリオがあり後者は交響的詩篇「ダヴィデ王」と記載する。テキストはいずれもスイスの劇作家で詩人のルネ・モラ(René Morax )による。語り手のフランス語の美しさが要求されオネゲルの出世作とされている。劇的詩篇「ダヴィデ王」はオリジナル版とも言われるが演奏される機会は多くない。「劇的詩篇」から改訂し、一人のナレーターが筋書きを説明する形にしたことで、舞台での演技を必要とせず、一種のオラトリオとして演奏が可能な作品となった版が交響的詩篇「ダヴィデ王」である。オーケストレーションも拡大され、一般的に、オネゲルの「ダヴィデ王」といえば、こちらの「交響的詩篇」を指す場合が多い。「交響的詩篇」は27曲から成り、大きく3部に分けられる。1、2分程度の短い曲がほとんどであるが、第16曲「聖櫃の前の踊り」だけが10分を超える大曲となっている。「聖櫃の前の踊り」と終曲「ダヴィデの死」の終結部に現れる天使のハレルヤ・コーラスは同じ旋律を用いているが、これを除いて、全27曲の間にモチーフや旋律の共通性は見られない。各曲の間に筋書きを説明するナレーションが入る。この録音が交響的詩篇「ダヴィデ王」の最初の録音となり原点的な扱いを受ける録音である。語り手が旧約聖書「サムエル記」に書かれているダヴィデの事蹟を要約しながらフランス語のナレーションで語り進めるあたりはドビュッシーの「聖セバスティアンの殉教」のような構成。合唱も入り作品としての完成度は高い。スイス・ロマンドo.のオケは流石といえるレベルで文句なしに良い。ソプラノのシュザンヌ・ダンコが出演しているがダンコの良さが活かし切れていないかも知れない。第4面にストラヴィンスキー:組曲「兵士の物語」が収録されている。全く関連のない曲だけに別にリリースした方が良かったと思える。1978年になって「ダヴィデ王」がマルタンの曲とカップリングされステレオ発売された。これは初年度リリースのモノラルで聴くべきだろう。それ程音質は良い!
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