商品コード:1302-022[ERATO] M.J.ピレシュ(pf) / モーツァルト:Pfソナタ6番K.284, 14番K.457, 幻想曲K.475
商品コード: 1302-022
商品詳細:マリア・ジョアン・ピレシュ(1944-)ポルトガル生まれのピアニスト。ピレシュは当初ドイツ・ミュンヘン音楽アカデミーでローズル・シュミット、ハノーファーでカール・エンゲルの各氏に学ぶ。1970年にブリュッセルで開かれたベートーヴェン生誕200周年記念コンクールで首位となる。この間に、個人的にヴィルヘルム・ケンプの薫陶を受ける。ピレシュは1973年に初来日時、ほんの偶然から一枚のアルバムを録音し、そこから翌年のこの大プロジェクトへと発展。結果的に、それが1974年のモーツァルトのソナタ全集の録音に繋がった。それがピレシュをスターダムへと押し上げる原動力になった。もしかすると、東京での録音が無ければピレシュの今の立ち位置はなかったかもしれない。彼女が少ないキャリアながら人気が出たのは、彼女の独自性と、その時代が求めている新鮮な何かがぴったり合ったからだろう。年々レコードの音質が薄味になり、演奏者達は技巧へと走る中、技巧を感動へと繋げたほんの一握りの演奏家、それがピレシュ。ここに感動がある! 正に日本が育てたピアニストといって過言ではないだろう。ソリストとして欧州や北米、日本、イスラエルに定期的に客演し、名だたる名門オーケストラと共演するまでになったピアニスト。しかし2018年、ブルース・ダフィーのインタビューの中でこう語っている。自身の手が小さいことを告白し、「ショパンは小さな手でも、それほど苦労はありません。音楽として、ショパンはピアノにとてもよく書かれた作品です。つまり彼はピアノという楽器を非常に深く知っていたから、小さな手でも大きな手でも、弾けるようになってます。勿論いくつかの曲は、ポロネーズの一つ二つ、或いは2、3のエチュードとか、わたしにとって少し難しい曲はありますけど、通常はショパンには大きな問題はないです。しかし手が小さく、オーケストラとの共演には制限がありました。」--「わたしはヤマハのピアノをたくさん弾いています。とてもいいピアノだし、調律師も素晴らしいから。」その録音こそ1974年東京イイノ・ホールにて録音されたピレシュの人生を変えた日本録音である。日本コロムビア盤がオリジナル。ピレシュのピアノは優雅なだけなく、今までの女性になかった、活発でボーイッシュな表情。しかし、しっかりと基本は押さえた上質でハイレベルな演奏。ヘブラーあたりと比較すると、そんな事が言える。音色は豊かに倍音がまとわりついてふくよかに音の消え入りが美しく、テンポは遅めで、当時としては彗星の如く現れた超新星として彼女の実力は本物だ。自己の音楽を貫いた美学に拍手したい。欧州ではERATOから発売された。日本のみならず海外でも評価は高い。これは1984年のパリでの単独録音。全曲録音ではない。日本録音のモーツァルト・ソナタで名を馳せたピレシュは、その後度々来日し、すっかり人気ピアニストに。ヘブラーと並んでモーツァルト弾きとして認知された。このデジタル録音にも彼女の特徴はしっかり生きていて、ヘブラーとは異なるよく弾むリズミカルなモーツァルトが魅力。
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