商品コード:1303-064t[ETERNA] P.セレブリャコフ(pf) M.ヴァイマン(vn) M.ロストロポーヴィチ(vc)/I.ブラシュコフ指揮レニングラードpo. 他/ ショスタコーヴィチ:Pfトリオ2番Op.67, ティシチェンコ
商品コード: 1303-064t
商品詳細:ショスタコーヴィチの「ピアノ・トリオ」Op.67とティシチェンコの「チェロと17の吹奏楽器・打楽器・ハーモニウムのための協奏曲」というカップリングのLPで、これはMELODIYA発売と同じカップリングである。米国でもANGELレーベルから発売された。ピアノ・トリオは2曲あり、これは2番に当たる。ロシアにおけるこのジャンルの伝統を汲んで、追悼音楽として構想され、第2次世界大戦中に亡くなった作曲者の友人で、高名な音楽評論家でもあったイワン・ソレルチンスキーの追憶に献呈された。1944年11月14日にレニングラードにて初演された。終楽章については、墓場を歩き回るというイメージで作曲されたとの噂話も伝えられており、ヴァイオリンがピッツィカートで呈示する主題が、墓場に眠る遺骨の上をうろつく男を描写しているのだと言われた。チェロが大活躍する場面がある。難曲であるらしいがチェロの出来次第で出来が左右される重要なところである。ロストロポーヴィチは初演者ではないが、この曲では必ず引き合いに出される録音である。恐らくこれを超える録音はないと思われる。ミハイル・ヴァイマンのヴァイオリンも上手く付けていて墓場の雰囲気がしっかり出ている。この「ユダヤの旋律」は、自作の「弦楽四重奏曲第8番」の第2楽章においても引用されている。古今の「ピアノ・トリオ」の中では名曲といわれる。B面はロシアの現代作曲家、ボリス・ティシチェンコ( 1939- 2010)の曲。レニングラード音楽院でドミートリイ・ショスタコーヴィチに学び、1965年にレニングラード音楽院の教職に就き、1986年に教授に就任。弟子に入野賞受賞者のボリス・フィラノフスキーがいる。「ショスタコーヴィチの証言」で知られるソロモン・ヴォルコフをショスタコーヴィチに紹介したのはティシチェンコであった。思想的、哲学的内容を感じさせるような音楽を書こうとする傾向は師であるショスタコーヴィチを受け継いでいる。大学院時代に書かれた「チェロ協奏曲」は、1963の作で当初はチェロ独奏以外に17管楽器と打楽器、ハーモニウムという編成であったが、編成の特異さから演奏機会が少ないことを嘆いたショスタコーヴィチによって通常の管弦楽版が作成された。ロストロポーヴィチのチェロと作者の妻であるアナスタシア・ティシチェンコがハーモニウム(オルガン)、イーゴリ・ブラジュコフ 指揮レニングラード・フィルハーモニー管弦楽団によって演奏された。これは世界初録音と思われる。「チェロ協奏曲1番」とされることもある。2番は48台のチェロと12台のコントラバスと打楽器の伴奏という更に奇妙な構成となる。ここに収録の「チェロと17の吹奏楽器・打楽器・ハーモニウムのための協奏曲」は1966年プラハ国際作曲コンクールで第1位を獲得したのを機に国際的に知られる事となる。曲はロストロポーヴィチに献呈された。単一楽章形式で書かれた現代曲。最初はしばらく超絶的な技巧を伴うチェロの無伴奏で始まり、管楽器・打楽器なども加わり厚みを増し激情的な中間部で曲の頂点を迎える。強烈なチェロのグリッサンドが異様な印象を与え、依然、曲は無調なまま安定せず不気味な印象を与えたまま静まってゆく。なかなか面白味のある作品であることは確か!
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