商品コード:1303-026p[DECCA] C.クラウス指揮ウィーンpo. P.フルニエ(vc) E.モラヴェク(Va) / R.シュトラウス:交響詩「ドン・キホーテ」Op.35
商品コード: 1303-026p
商品詳細:交響詩『ドン・キホーテ』はリヒャルト・シュトラウスの管弦楽作品。副題を「大管弦楽のための騎士的な性格の主題による幻想的変奏曲」と言い、ミゲル・デ・セルバンテスの小説『ドン・キホーテ』に基づいて書かれた。卓抜した管弦楽法もさることながら、独奏チェロ・独奏ヴィオラが活躍することでも有名であり、それぞれ主人公のドン・キホーテと従者のサンチョ・パンサの役を演じている。日本でも児童文学として有名な小説である。独奏チェロ・パートはチェロの持つ雄弁な性格をうまく表現しており、チェリストにとって重要なレパートリーなのだが、あくまで交響詩であるがゆえチェロ協奏曲のような演奏効果をもたらさない。この曲の主題が、大オーケストラにドン・キホーテが無謀にも立ち向かうという構造になっていることにもよる。一方、卓抜した管弦楽法により多彩に鳴り響くオーケストラは聴きものであり、指揮者の解釈によっては独奏チェロがあまり目立たない演奏を好む。ヴィオラ独奏はチェロ独奏よりもさらに目立たないが、低弦でのユーモラスな動きや中音から高音域にかけての伸びやかな音色などヴィオラの持つ個性をうまく表現している。そこがチェロ協奏曲ではないとされる所以である。フルニエは3回この曲を録音している、1953年の当初回録音、1960年セル指揮/クリーヴランドo.、1965年カラヤン/ベルリンpo.。演奏だけ見ればこの初回録音が圧倒的に素晴らしい。2回目のセルも音質的には凄いものがある。カラヤンは初心者向きだろうか? フルニエが居てもいなくてもクラウスのリヒャルト・シュトラウス作品に於ける理解力と表現力が圧倒的である。この曲はチェロとヴィオラの2人のソリスト抜きには成立しない曲であるが、仮に2人のソリストが抜けてもしっかり楽しめるレベルの、あり得ないようなオーケストラである。クラウスによるリヒャルト・シュトラウス体験に一つとなる録音。ある方がこの3種の時間を計測し掲載してるので参考までに記載したい。クラウスが42分、セルが39分、カラヤンが44分という事である。演奏時間も比較のエレメントとして大切だろう。だが本質は演奏を聴いての満足感、リヒャルト・シュトラウスの心に触れたか?に尽きるのでは? クラウスによるリヒャルト・シュトラウス体験はこれらの答えを一瞬に導く演奏であることをここに書く!音質云々はリヒャルト・シュトラウス体験の末節に位置するものでおまけのようなものである。世の中はこのおまけが大変な幅を利かせている。本質とおまけが混然となった世界から本質に目を向ける事が重要であることは言うまでもない。
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