商品コード:1304-036[La Voix De Son Maître] R.ファザーノ指揮ヴィルトゥオージ・ディ・ローマ E.マラノッテ, F.グッリ, F.フェッロ(vn) 他/ ヴィヴァルディ:2Vn協奏曲, Mand協奏曲 他, ヴァレンティーニ, A.スカルラッティ
商品コード: 1304-036
商品詳細:1950年代モノラル期の最初のバロックブームの中で、イ・ムジチがCOLUMBIAで録音を行っていた頃、HMVではその対抗としてファザーノ/ヴィルトージ・ディ・ローマで対抗した。この録音は彼等を英国に呼んで行った。「イ・ムジチ」と「ヴィルトージ・ディ・ローマ」それぞれイタリア音楽を担っていた。その後イ・ムジチはPhilipsに移籍し爆発的人気を得た。一方「ヴィルトージ・ディ・ローマ」はイ・ムジチの影に隠れた。両者の性格は正反対。ファザーノは一貫して渋い。その点で彼らの戦略が間違っていたと思わない。これ程奥ゆかしいイタリア・スタイルも存在する事を証明する唯一の拠り所になってしまった。在りし日の古き良きイタリア。何とも懐かしい。レナート・ファザーノ(1902-1979)はイタリア・ナポリ生まれの指揮者、音楽学者であり、特に18世紀のイタリア作品に深い関わりを持っていた。1941 年に室内オーケストラ Collegium Musicum Italicum(1947-52)を設立し、後にI Virtuosi di Roma(ヴィルトゥオージ・ディ・ローマ・1953-)と改名した。この小さなオーケストラはイタリアのバロック音楽の普及に貢献した。コレッリ、ヴィヴァルディ、ペルゴレージ、バルダッサーレ・ガルッピ、アレッサンドロ・マルチェッロ、ジョヴァンニ・パイジエッロなどの作曲家の作品をヨーロッパで幅広く指揮した。さらに、1957 年に「ピッコロ テアトロ ミュージカル イタリアーノ」を設立。1971 年、室内オーケストラ「ヴィルトゥオージ ディ ローマ」とチェリストのラドゥ アルドゥレスクとともに南部アフリカを巡るツアーを実施し、好評を博した。ヴィルトゥオージ ディ ローマの音楽的なアプローチは、アンジェロ・エフィリキアンによって以前に設立されたイタリアの弦楽アンサンブル、スクオラ・ヴェネツィアーナから来ている。グループのほぼ全ての楽器演奏者の教師であったヴェネツィアのヴァイオリニスト、ルイージ・フェッリ(1903 ~ 1975 年) の教育的監督のもと、ヴィルトゥオージ ディ ローマ は常にレナート・ファザーノと演奏した。レナート・ファザーノは、1979 年に亡くなるまで一貫してこの立場を展開した。彼のバロックの文体概念は、カール・ミュンヒンガーを中心としたドイツ学派の公準から完全に切り離されたイタリア独自のものであった。最初の録音は米DECCAに1951年頃ヴィヴァルディの作品を録音。その後1955年頃からEMIに移籍し「イ・ムジチ」より以前から欧米全域にイタリア・バロックを広めた。これは1963年頃EMI系で発売された録音で同じローマで1951年発足の「イ・ムジチ」とは音楽性が大きく異なる。明るい「イ・ムジチ」に比べ「ヴィルトゥオージ ディ ローマ」はラテン気質ではあるが明るさを全面に出した団体ではない。1980年、ファザーノの死後、当初の編成は2つのアンサンブルに分裂した。1つは「イ・ヌオーヴィ・ヴィルトゥオージ・ディ・ローマ」で、常に指揮者なしで演奏した。もう1つの「ボッケリーニ・アンサンブル」は常にルーマニアのオクタヴィアン・アンヘルの音楽的指揮の下で演奏した。後者のグループはすぐにI Solisti Italianiと改名した。
ファザーノの在庫一覧へ