商品コード:1305-054[CBS] R.ゼルキン(pf) / ベートーヴェン:Pfソナタ14番「月光」, 8番「悲愴」, 23番「熱情」
商品コード: 1305-054
商品詳細:ルドルフ・ゼルキンはベートーヴェンのピアノ・ソナタで録音したのは17曲(1, 6, 8, 11, 12, 13, 14, 16, 21, 23, 24, 26, 28, 29, 30, 31, 32番)だが内8曲はゼルキンが生前にリリースを許可しなかった。リリースされたLPは多くない。全曲録音は果たせなかった。この3曲は1962年録音。3大ソナタは複数回録音していて8番は1945年に初回があり2回録音。14番は1941年/1951年の旧録音があり3回録音。23番は1947年に初回があり2回録音。1962年にモノラル/ステレオで同時期に録音され3大ソナタ集として米COLUMBIA~リリースされた。尚1989年に23番の録音があったようで未発売だったが2023年にCDで発売されたようである。ルドルフ・ゼルキン( 1903 - 1991)はボヘミア・ヘプ(現チェコ)出身のユダヤ系ピアニスト。ヴァイオリニストのアドルフ・ブッシュとの共演で若くして名声を得、ピアノ独奏、室内楽、協奏曲など数々の録音を残した。17歳でヴァイオリニストのアドルフ・ブッシュのデュオ相手に抜擢され、ヨーロッパ各地で演奏活動。この縁により、のちにブッシュの娘イレーネと結婚する。1936年、アルトゥーロ・トスカニーニ指揮ニューヨーク・フィルハーモニックと共演してアメリカ・デビュー。1939年、ナチスから逃れるためにアメリカに移住、カーティス音楽院で教鞭を執る。1951年、マルセル・モイーズらとともにマールボロ音楽学校と同音楽祭を創設、主宰となる。特にベートーヴェン演奏の評価が高かったが、録音には慎重で、米COLUMBIA・レコードからの希望にも関わらず、結局ピアノ・ソナタ全曲の録音を完成させなかった点は残念である。当時の米COLUMBIAでベートーヴェンのピアノ・ソナタ全集の適任者はゼルキン以外に考えられないからである。晩年にはテラークで小澤征爾とのベートーヴェンのピアノ協奏曲録音がある。ゼルキンの評価はどこの国でも、どの評論家でも総じて高い。けなす文面を見たことがない。ゼルキンの特徴は一言で言えば「音楽への奉仕」で表される。自分の存在を出来る限り消して、作曲家の意図を可能な限りに代弁するという意思の基に全ての演奏がなされているように思えてならない。そういう点に措いてゼルキンは歴史的にも、どこからも評価されているようである。またドイツ音楽の正当な継承者と目されていることも事実であり、聴いていて安定感、安心感を100%得られるピアニストである。
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