商品コード:1305-050[CBS] Z.フランチェスカッティ(vn) R.カサドシュ(pf) / ベートーヴェン:Vnソナタ5番Op.24「春」, Vnソナタ9番Op.47「クロイツェル」
商品コード: 1305-050
商品詳細:フランチェスカティ/カサドシュのデュオは米COLUMBIAにベートーヴェン・ソナタを2回録音。初回はニューヨークで1949~52年にモノラルのみで7曲(1/2/10番の3曲を除く)が録音発売された。これは2回目でパリにて初のモノラル/ステレオによる全曲録音になる、時期は1958~61年。録音技術の進歩もある為、米COLUMBIA系の録音では、2回目のステレオ録音が良い事が多々ある。2人のベートーヴェンにもそんな点が当てはまるだろう。欧州プレスで聴くこのデュオは随分と大人しい印象。ラテン系のVnがとても快い。2回目は情熱が減退した分より滑らか。当初フランスでも米国と同じカップリングでLP4枚にて1967年頃モノラル/ステレオ発売された。1971年頃5/9番がカップリングされGrands Interprètesシリーズとしてステレオのみで当盤が発売された。全曲録音があった場合、当初5/9番というカップリングは殆どない為、数年後に全集からのベスト盤のような形で5/9番のカップリング替LPが企画発売されることはどのレーベルでも行われる。当番号はそのカップリング替LPである。メジャー曲2曲入りのLPが1枚有れば十分という市場のニーズに応える形で発売されたLPである。欧米に1990年末までオリジナルという概念自体存在せず、便利なら良いという発想は通常の事だろう。逆に5/9番以外の8曲を好んで聴く方がマイナーであったといえる。プレスは1971年で音質は充分に良く、録音もパリだったのでフランス・プレスでは米国レーベルの録音という事を全く感じさせない音質である。2曲とも2回目録音となり、旧録音との比較も面白い。Vnのソロは初回録音よりリラックスして、個性的な節回しが目立つ演奏である。録音は2期に別れ1958年(1/9/10番)、1961年(2~8番)全てパリでのモノラル/ステレオ録音。全曲入りの箱でもリリースされた。1/9/10番はワンポイント録音で他7曲はマルチトラック録音されたのではないかという話がある。真偽のほどは不明。フランチェスカティの音はまだまだ枯れて居らず、艶やかで瑞々しさが溢れる。ヴァイオリン奏者の晩年期は音に潤いがなくなり、ざらついた音になってゆく。本人が一番知ってるので、限界を感じた時点で現役引退となる。体を張って音を出す弦楽奏者は体力の衰えとともにいつかその日がやってくる。ピアニストに比べ、現役寿命は短い。1902年生まれのフランチェスカティはこの時56歳。60代後半まで続けることは難しいヴァイオリンであるが、フランチェスカティの衰えはまだまだ来ていない。彼は74歳で1976年に演奏活動から引退した。来日歴のない往年の名ヴァイオリニストのわりに日本では人気が高い。
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